東京五輪・パラリンピックの開催費用などを検証する東京都の都政改革本部会議の調査チームは29日、調査報告書を発表した。開催総額について「今のやり方のままでは3兆円を越える」と警告し、都が建設を進める3つの競技会場については、分散開催へ代替地なども検討すべきなどと提案した。

3競技会場の代替地検討など提案

 この報告を受けた小池都知事は「重く受け止める。東京都民に負の遺産を押し付けるわけにはいかない」と述べ、意味のあるレガシーを考え、ワイズスペンディング(賢い支出)していく方針を示した。

 見直しを提言した3競技会場は、ボート・カヌーの「海の森水上競技場」、水泳の「オリンピックアクアティクスセンター」バレーボールの「有明アリーナ」。

 それぞれ都の恒久施設として新設するのではなく、既存施設の改修など代替地も検討するべきだとした。

 海の森水上競技場は、「国際大会開催の実績がある場所もある。なぜそこを検討しないのか」として、宮城県の長沼ボート場をはじめ、埼玉県戸田市の彩湖、岐阜県の長良川などを提示。長沼については、当初は「復興五輪」が理念だったはずだと言及した。

 オリンピックアクアティクスセンターは、現状「2万席」との計画を見直して座席数を減らすことや、東京辰巳国際水泳場の改修、同水泳場の隣接地に新設する案などを検討すべきとした。

 有明アリーナは、北京・ロンドン・リオの過去3大会で既存施設で行われているとの実績を示し、パシフィコ横浜など多目的展示場の転用の可能性を示した。