東京都の小池百合子都知事は13日の定例会見で、午後8時までに全職員が退庁する目標について、「本当は午後6時退庁にしたかった」と内幕を語り、職員の「長時間労働」気質に不満げだった。

「人生を見直してみては」

 小池知事は9月14日、都庁の全職員に対して「午後8時までに退庁すること」を呼びかけ、それ以降の残業は原則禁止することとした。残業ゼロへ向け、ライフワークバランスを実現する取り組みの一環。

 当初、都職員側から上がってきた目標退庁時間は午後10時だったという。これに対して、小池知事は「午後11時に退庁していたのを午後10時に変えても何の改善にもならない、びっくり感がないとだめ」と午後6時案を持ちかけたが、無理だと反対され、結局「午後8時」に落ち着いた。

 小池知事は「こんなに働いていて生産性が低くて、みんなへとへとになって。それで早く帰れたらもっと喜ぶべきだと思う」とぼやき気味に語り、「長時間労働でみんな文句を言わないのはよく分からない。人生を見直してみてはどうか」と笑わせながら疑問を呈した。

 返す刀で、記者陣に対して「みなさんもいかがですか。世の流れは早い。目の前の仕事だけをへとへとになってやっていると、ついていけず取り残される。お気をつけになった方がよいのでは」と語りかける一幕もあった。

 会見ではこの他、豊洲問題に関連して、岸本良一中央卸売市場長が15日付で総務局理事に異動すると発表した。市場長よりも位が低いポストへの降格人事だが、小池知事は「引き続き、さまざまな課題の解決に向けてサポートの役割を果たしてもらいたい」と述べた。新たな市場長には、産業労働局の村松明典次長が就任する。

(取材・文:具志堅浩二)