横浜DeNAの三浦大輔(42)が29日、横浜スタジアムで行われたヤクルト戦で“引退試合”として最後の先発マウンドに立った。三浦は二回までに一発を含む4失点をしたが、チームは援護して、一時は6−4と逆転に成功した。だが、リードを守れずに6回3分の1を投げて12安打8奪三振10失点。負け投手の責任を負ったまま降板した。ナインも三浦も号泣。プロ野球新記録となる24年連続勝利と、通算173勝目を手にすることはできなかったが、よくも打たれた三浦らしいラスト登板となった。 
   

 横浜スタジアムの関係者入り口が「お疲れ様」の花であふれた。
 EXILE、沢尻エリカら芸能関係からレッドソックスの上原、阪神の金本監督らの日米球界まで、25年のプロ生活をねぎらう花だ。三浦の人格を示すような友人、知人の気持ち。球場外の三浦の引退記念グッズ売り場には整理券が配られ「永遠番長」と書かれた大きなポスターが、球場内外に飾られ記念撮影の列が生まれていた。愛されたハマの番長のラスト登板。試合中に雨が降る悪天候にもかかわらずスタンドはフルに埋まった。
 始球式は、息子の澪央斗さん。父そっくりの豪快なフォームで速球を投じると、「がんばって」と、父に言葉をかけた。

 ヤクルトの坂口へ投じた初球は136キロのストレートだった。
「速いボールは投げることができない。とびきり曲がる変化球もない。そういう僕が生きていくには、努力と練習しかなかった。だから納得のいくストレートがいくまで投げ込むのが俺のやり方」。40歳を越えても、沖縄キャンプのブルペンで連日のように続けた三浦の投げ込みは風物詩となっていたが、引退試合の初球には、そのこだわりのストレートを選んだ。

 その坂口には追い込んでおきながら、一、二塁間を破られ、続く川端にも、一、二塁間にヒットを許して無死一、三塁。だが、山田を投手ゴロに打ち取り、1−6−3の併殺打。その間、1点は失ったが、バレンティンには、アウトローに138キロのストレートを決めて見逃しの三振に切った。

 この日、全ナインが三浦の背番号「18」をつけて出場した。試合前練習でも、背番号「18」のTシャツを全員が着た。「三浦さんに少しでも長い時間マウンドにいてもらいたい」。梶谷の気持ちがバットに乗り移った。その裏、ヤクルトの先発、杉浦から2番に入っている梶谷が18号ソロ。すぐさま同点に追いつく。

 振り出しに戻ったが、三浦はこらえきれない。二回にも先頭の雄平にセンターオーバーの二塁打を打たれ、一死から西田に三遊間を破られ、一死一、三塁のピンチ。ここで打席には一軍に昇格したばかりのプロ初打席となるルーキーの廣岡。初球のフォークが落ちなかった。フルスイングされレフトへの3ラン。悲しいかな世代の交代を示すようなシーンを演じることになってしまった。