2位の巨人がクライマックスシリーズのファーストステージで横浜DeNAに“下克上”を許した。延長11回、先頭の倉本寿彦(25)の打球が、澤村拓一(28)の右足をダイレクトに直撃。10回は、筒香嘉智(24)を封じるなど好投していた澤村が、降板しなければならないアクシデントもあって、緊急登板した田原誠次(27)が、一死二塁から嶺井博希(25)にレフト線に決勝タイムリーを浴びた。

 その裏、横浜DeNAのストッパー、山崎康晃(24)に対して一死から坂本勇人(27)がレフト前ヒットで出塁したが、橋本到(26)がバントに失敗した。結果的に、代打・堂上剛裕(31)が四球を選び、阿部慎之助(37)の前で得点圏に走者を送ることには成功したが、最後は、阿部が変化球にタイミングを少し外されライトフライ。

 延長10回裏にも、手痛いミスがあった。左膝に死球を受け、担架で一度は退場した村田修一(35)が執念のレフト前ヒットで出塁。満を持して“切り札”鈴木尚広(38)を代走に送ったが、左腕の田中健二朗(27)に逆をつかれて、まさかのけん制死。左投手の癖盗みは、実はそう難しくないとされているが、やってはならないミスが生まれた。もしかすると、田中が癖を逆手にとっていたのかもしれないが、こういう緊迫した勝負どころで、逆に相手のミスを誘うのが、強かったときの巨人の姿のはずだった。横浜DeNAは、初のCS出場で浮き足だった面も見られたが、その勢いに飲み込まれるように巨人がミスで自滅した。

 試合後、高橋監督は、「お互いが総力戦で、選手は精一杯やった。(負けたのは)私の力の無さ。ミスは痛いが、野球はそれが起こりうるスポーツ。それをどうカバーするかが勝負になる。(CSは)結果がすべてだと考えていたが、選手は結果に向けて頑張ってくれた。私に力が無かった。1年間、選手は精一杯頑張ってくれた」と、2回持たずに降板することになった先発の内海哲也(34)ら選手のミスを責めることはせず、自ら敗因の責任を負った。体調不良の菅野智之(26)を使わないまま、屈辱のCSファーストステージの敗退となった。今オフ、巨人のフロントは、FA、外国人などの大型補強に乗り出す考えだというが、来シーズンに向けて、克服せねばならない課題も残ったままになった。