セ・リーグのクライマックスシリーズ、ファイナルステージ第4戦が15日、マツダスタジアムで行われ広島が横浜DeNAを8−7のスコアで下し25年ぶり7度目の日本シリーズ進出を決めた。脅威の1番、田中広輔(27)が4試合連続の先頭打者出塁で作ったチャンスを足がかりに初回に大量6点。先発の岡田明丈(22)が、8安打4失点するなどピリっとせず、終盤に1点差にまで迫られる大乱打戦になったが、2桁安打で打ち勝った。パ・リーグの相手は決まっていないが、日本シリーズは来週22日から本拠地マツダスタジアムで開幕する。

 脅威の打率.889。広島の“CS男”となったトップバッター、田中が初回から四球で出塁した。先発、今永に追い込まれてからファウルで粘った。これで4試合連続の初回先頭打者出塁。4試合13打席のうち、12度出塁というから驚きの数字である。「熱い田中の状態が冷却してくれればいいのだが」と、試合前、ラミレス監督は冗談半分に語っていたが、冷えるどころか、ますます熱い。

 菊池がバントで送り一死二塁。丸も四球で歩き、4番の新井が打席に入った。新井は、3−1とカウントを有利に運んで、外角低めのボールをしぶとく三遊間へ。田中が先制ホーム。新井は表情をサングラスに隠したまま右腕を上げた。

 さらに鈴木誠也がファイナルステージ初ヒットをレフト前へ詰まりながらもフルスイングで弾き返した。2点目のタイムリー。今季8勝9敗、防御率2.93の立派な数字を残したルーキー、今永も広島の勢いに飲まれてしまった。そしてエルドレッドが続く。ライトスタンドへ滞空時間の長い3ラン。

「コンパクトなスイングを意識したが、最高の結果になってよかったです」

 一気に5点を奪い取り、打者一巡。二死一、二塁から、また田中が一、二塁間にタイムリー。いつ終わるのかという長い、長い攻撃で6点目が入った。

「負けたら終わり」の王手をかけられた試合のスタートで、いきなり6点のハンディを背負った横浜DeNAだが、簡単にはギブアップはしない。広島の先発、ルーキーの岡田を攻め、2回一死から宮崎がセンターフェンス直撃の二塁打。エリアンは、平凡な一塁ゴロだったが、一塁カバーに入った岡田が、新井のトスを落球。相手のミスで一死一、三塁とチャンスを広げて倉本がライト前タイムリー。ライトから三塁への送球が乱れる間に、エリアンまで生還。2点を返した。

 3回にも桑原がヒットで出塁すると、巨人戦の死球で負った骨折をおして出場している梶谷がライトスタンドへ2ラン。「スライダー。勝つしかない。絶対にあきらめません」。執念の一発で2点差にまで詰め寄った。

 だが、広島も、その裏二死二塁の場面で3番手の砂田から菊池が高めのボール球をセンター前へタイムリー。3点差として、5回には、二死二塁から、再び田中だ。外のボールに逆らわずレフト前へ、この日、2本目となるタイムリーヒット。もう“神っている”のは鈴木でなく田中だろう。8−4とリードを広げた。

 広島は6回から一岡にスイッチしたが、戸柱の左中間三塁打などで2点を失い、再び2点差に迫られる。横浜DeNAも、決してあきらめず、壮絶な乱打戦となった。
 7回は3番手の今村からロペスがレフトスタンドへライナーで飛び込む追撃のソロ。ついに1点差としたが、広島は、8回からジャクソンを投入。3者凡退で締めて流れを引き戻すと、1点差のしびれる展開で、9回は大歓声に後押しされながら“守護神”の中崎。二死からロペスを歩かせ、2冠の筒香を迎えたが、正面から勝負して三球三振でリードを守り切った。