「いよーぉ」。外国人の掛け声が響く。品川区上大崎四の喜多能楽堂で二十二日、外国人のための体験型能楽公演「能〜伝統の発見」が開催され、約二十カ国、二百五十人の外国人が日本の伝統芸能を学んだ。

 参加者は、謡(うたい)の発声、笛、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓の基本を学んで舞台に。面を着けたり、すり足をしたりの所作を体験した。英語での解説講義を受け、喜多流「船弁慶」を満喫した。

 フィジーから早稲田大学に留学している小学校教諭ドイ・ベアレチさん(36)は「独特の足運びは経験したことのないリズム。とても神秘的でエキサイティング」。米国シカゴから訪れた会計士、シェリル・スティーブンスさん(49)は「舞台上で面を着けさせてもらったことが一番うれしかった」と満足そうに話した。

 同能楽堂は能のシテ方(主役)五流派の一つ、喜多流の本拠地。公演は普及啓発活動の一環で好評だった昨年に続いて二回目となる。清水言一(げんいち)館長(57)は「外国人に能の魅力、日本伝統の力を発見してもらえれば」と話していた。 (梅村武史)