太田市の東武鉄道太田駅北口に文化交流施設「太田市美術館・図書館」が14日、オープンする。13日には竣工式(しゅんこうしき)と内覧会があり、市関係者ら約100人が参加して建物の完成を祝った。 (原田晋也)

 同館は地上三階、地下一階建てで、延べ床面積は約三千百五十平方メートル。カフェと図書館、美術館を組み合わせた施設で、視聴覚ホールや催事場、コーヒーを飲みながら雑誌が読める閲覧コーナーなどもある。

 屋上には樹木を植えた庭園があり、人工物と丘が一体になったような外観。庭園は開放されており、市内を一望できる。各階は階段やエレベーターのほか、らせん状のなだらかなスロープを利用して移動することもできる。

 図書館だけは四月から利用できるようになる予定で、絵本、児童書、芸術関連の本を中心に三万冊がそろえられるという。

 式典では建物を設計した建築家の平田晃久さんが講演し、「歩きたくなるまちの拠点」「目的のない時間を過ごせる広場」「世界のどこにもない太田だけの場所」「みんなでつくりそだててゆく」の四つのコンセプトを柱に設計したと解説した。

 平田さんは「まだ建物の完成にすぎない。建物をきっかけに街が発展して街を歩いている人が増えたと実感した時が本当の完成だと思う。そのためには利用する人にこの建物を愛し、使い込んでもらいたい」と語った。

 美術館では開館記念展として「ねむの木学園のこどもたちとまり子美術展」が二十九日まで開催される。女優の宮城まり子さんが設立した静岡県掛川市にある障害児養護施設「ねむの木学園」の子どもたちが描いた絵画などを展示する。入場料五百円。

 同館は当初、愛称を「おおたBITO」としていたが、民間企業が「BITO」を商標登録していたことがわかったため撤回。また、ロゴも決まっていたが、デザインを手掛けたデザイナーの佐野研二郎氏が東京五輪エンブレムを撤回した後、市民らから使用中止を求める声が寄せられたためロゴも使わないことを決めた経緯がある。