夏の日差しも和らぎ、秋の季節が深まりつつある今日この頃。

「忙しい人ほど、遊んでる。」を体現する東京カレンダー読者の皆さんは、休日の過ごし方にもう少しバリエーションが欲しい! と感じている頃なのでは……?

これから本格的に秋のシーズンを迎える中、いつもとは違った休日の楽しみ方をいくつかご紹介。



「結局、今年は何も夏らしいこと出来なかったなぁ……」

9月の連休中、自宅のソファでのんびりしていると、加奈子はインスタグラムで友達の投稿写真を見ながら、皆のリア充ぶりを見てため息混じりに横で呟いている。

「たしかに今回の連休も結局何も予定立てなかったし、毎回やることも決まってるもんなぁ」と敦志。

付き合って1年になる2人だが、平日は夜遅くまで仕事をして、土日は平日の仕事疲れを癒すように家でゴロゴロしたり、余力がある時は最近話題のレストランに行くデートコースがお決まりのパターンになっていた。

会社の同僚がロッククライミングをしている写真をFacebookに投稿していたのを思い出し、敦志は加奈子にボルダリングはどう? とノリで誘ってみた。

「1回しかしたことないけど、2人でやるのも楽しそうだね。」加奈子の前向きな返事に、早速都内のボルダリング施設を検索してみた。



加奈子と訪れたのは、渋谷駅から宮益坂を上って徒歩約10分ほどの場所にあるRock&Wall 青山店。台風の影響でこの日は生憎の雨だったが、悪天候でも楽しめるのは嬉しいところ。

「登り方とか教えてもらえるといいね」と、元々ワークアウトが好きな加奈子はウキウキしている様子だ。



敦志は過去に友達に誘われて何度かボルダリングに挑戦したことはあったが、見よう見まねでやっていたので、加奈子に教えてあげるほどでもなく不安が残る。

すると、スタッフの方から「ビギナーの方であれば、最初から説明しながらやってみましょうか?」と勧められ、加奈子と一緒にレクチャーを受けることに。

更衣室でスポーツウエアに着替え、ボルダリング用の靴に履き替えて、いざ挑戦。



「ボルダリングは11段階に色でレベル分けされていて、一番簡単な10級から最難関の2級以上があります。まずは一番初めのレベルの紫色から始めましょうか」

スタッフさんが上まで楽々と登りきる姿を見て、「お〜すごい! やってみたい!」と加奈子は横で全身ストレッチをしながら準備万端の様子。


メキメキ上達していく加奈子。負けず嫌いが垣間見えた真剣な表情


「じゃあ先にやろうかな」

加奈子はそう言って、スタッフさんにどこに足をかけてどのホールドを掴めばいいのか教えてもらうと、スイスイと上まで登っていってしまった。

※ホールド:登る時に掴む石のこと

「加奈子上手いなぁ」

元々マラソンが好きで、日ごろから走っている彼女は短時間でメキメキと上達していく。普段は走っている姿しか見ていないので、新たな一面を見れたような気がする。

「お〜上手ですね! 次のレベルにすぐ進めそう。」とスタッフさんに勧められ、加奈子は下から8級、7級、6級……とどんどん中級レベルへと挑戦していく。

加奈子は一番上まで到達すると、「登った時の達成感が半端じゃない!」と、下へ下りてきた時には屈託のない笑顔を見せている。5級までは難なくクリア。



格好悪い姿は見せたくないなぁ……と、敦志はジムで日々筋トレをしているので腕力と足腰の力には自信があるつもりだが、傾斜のついた壁となるとかなりの全身運動になることを改めて実感。自分の身体を支えるのも見た目ほど簡単じゃない。敦志は加奈子のペースに合わせて5級に挑戦することに。

「おぉ、すごいすごい♪」と加奈子も下から見守っている。次に掴むホールドを探していると、「もうちょい右上!」などと指示してくれるので、登りきれると自分の達成感もあり、一見個人プレーに見えて、チームワークで登れた感じもして楽しい。



敦志の番が終わると、加奈子はもう1つ上のレベルの4級にトライしてみたいと言う。

「5級から4級に進むと、ホールドも掴みづらいものが出てくるので、ぐんと難易度が高くなりますよ」とスタッフさん。

加奈子は最初は楽々とこなしていたが、途中から傾斜のついた壁で次のホールドに腕を伸ばそうとすると落ちてしまう。

「このレベルになると、さっきと全然違うね。なかなかあのホールドに手が伸ばせない…」と悔しそうだ。

スタッフさんも色々とアドバイスをくれるのだが、コツを掴むのが難しい。加奈子の表情もどんどん真剣になってく……

「ちょっと休憩挟んで、もう一回やってみよ。」と、敦志は一旦気持ちをリセットしようと試みた。


化粧が落ちる心配なし、が女子には嬉しい


水分補給をしてから、もう一度挑戦。敦志は、加奈子と一緒に4級コースで暫く練習を続けることにした。

「4級は超初級者と本格的なボルダラ―の境目なので、ここ乗り越えられると次が見えてきます。お二人共、負けず嫌いですね。」とスタッフさんも横で見守る。

よしっと加奈子は気合を入れなおし、またさっきと同じコースを登り始めた。

「っく!」と歯を食いしばってもう一つ上のホールドへ手を伸ばそうとするが、若干疲れが見え、一番の難所で止まってしまう。

既に4級は難なくこなせるようになっていた敦志は、加奈子にやり方を見せたが、実際にやるのと見るのでは大きな違い。

加奈子は「今日はこれで最後!」と言って、もう一度最初から登り始めると、今度は大きく腕を伸ばし、ようやく引っかかっていたホールドを掴むことが出来た。

一番上まで到達すると、加奈子は下を向いて二コリと笑い、「やったー♡」と喜んで敦志とハイタッチをした。



「いやぁ〜悔しいなぁ! もっと思い通りに登れるようになりたい!」と、加奈子はまたボルダリングをやることもやぶさかではなさそう。

2人は1時間ほど登って着替えた後、10分程かけて表参道駅まで歩き、伊藤病院の脇道を抜け、路地に入ったところにあるタイ料理屋『Asian Cafe LaiMai』に入った。

加奈子と「明日は全身筋肉痛になりそうだね。」等と話をしながら、今度は仲のいい共通のワークアウト好きな友達を連れて行くことに決めた。その間、彼女はよっぽどお腹が空いていたのか、辛口でオーダーしたグリーンカレーもぺろりと平らげてしまった。

よく身体を動かした後の本格的なタイ料理。ピリリとスパイスの効いたいつもと違った休日が過ごせ、その日は、連日続いていた雨でどんよりした空模様だったにも関わらず、2人は清々しい気分で自宅へ帰った。



次週9月25日日曜更新予定
東カレでも紹介した、Blue Note ジャズフェスティバル in Japanには行った? 初秋の風を感じる横浜・赤レンガ倉庫でJazzに酔いしれる

【取材協力】
Rock&Wall(青山店)
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-6-12
ベルデ青山ビル1F(Google Maps)
Tel. 03-3409-6965
http://www.rockandwall.jp/

【出演モデル】
佐野モアナさん
佐野さんのインスタグラムはこちら
https://www.instagram.com/moana810/