2016年も残り僅か。ここに来て話題店のオープンが続き、盛り上がりを見せている。今回は、今年誕生したレストランから、ハレの日にこそ使いたいお店を厳選。各店ごとにいま行くべきその理由を、思わず “なんてお値打ち!”と感じるポイントとともに紹介しよう。現在の東京で、いち早く予約すべきレストランはココだ!


本年度大注目。東京の新潮流をいち早く!『ナベノ-イズム』

ミシュラン三ツ星に輝き続ける『ジョエル・ロブション』のエグゼクティブシェフを務め上げた渡辺雄一郎シェフが、待望の独立を果たした。料理人生の集大成に選んだ場所は、浅草駒形の隅田川沿い。

アミューズには駒形『種亀』の最中や御徒町『大心堂』の雷おこしが並び、スペシャリテには、両国にある『ほそ川』の朝挽きした蕎麦粉を使用。江戸ソバリエの資格を取得した際、特に感銘を受けた一軒で、シェフ自らが出勤前に取りに行く。


食材だけでも話は尽きないが、どの料理にも語るべきストーリーがあるのも、渡辺氏の輝かしい経験の成せる業といえる。江戸の食材とフランス料理のエスプリが表現する日本の四季を体験できる料理は、ランチは1万円、ディナーは2万円のそれぞれワンコースでもてなす。

ロゴマークは、「三団子」「三ツ星」とも呼ばれる渡辺家の家紋。東京の新たなフレンチを創り上げる『ナベノ-イズム』に相応しい。予約困難店の仲良入り間違いなし!


「“両国江戸蕎麦ほそ川”の蕎麦粉をソースベシャメルの技法で炊き上げたそばがき、奥井海生堂蔵囲い2年物昆布のジュレとベルギーキャビア、ウォッカクリーム、おろしたてのワサビのコンビネゾン」朝挽きの風味高い蕎麦粉を、フランス料理の技法でなめらかなそばがきに。その表面を昆布から作ったジュレが覆う。ウォッカを数滴たらした漆のスプーンでいただくと、キャビアの塩気やワサビの辛みが口の中で一体となる


「天然紅葉鯛、生クリームに包まれてしっとりと加熱、マスカットのマリネと軽く仕上げたソースヴァンブラン、“ヴェロニック”のイメージで」古典的レシピを現代風に再構築したひと皿。生クリームとパセリに包んで加熱した鯛は、程よい食感を残しながら、ふんわりと柔らかな口当たりに。軽やかなソースや爽やかなマスカットの組み合わせが印象的


シェフの渡辺雄一郎氏。繊細な仕事が光る


2階にはテラスもあり。隅田川とスカイツリーを望む、まさに絶景


西太后が食した中華が裾野を広げて帰ってきた『厲家菜』

『厲家菜』とは、厲家の料理の意味。清の時代に宮中に仕えた創始者である厲 子嘉氏から伝わる本場の宮廷料理だ。北京本店は、1985年に開業。日本では、2003年から11年間にわたり六本木に店を構え、ミシュランにおいて中華では初となる二ツ星を獲得した名店だ。約2年の充電期間を経て、唯一の海外直営店として銀座に復活を果たした。

目の前にずらりと並べられる前菜の数々は、『厲家菜』を象徴する光景。西太后に供された門外不出のレシピを、4代目当主である厲 愛茵氏が受け継いでいる。 銀座店オープンに伴い、客席は増え、価格は少々抑えたというのも朗報。西太后が、美と健康と長寿を追い求めたレシピをぜひご体験あれ。


「厲家菜の代表作 翡翠豆腐」「仏教徒の精進料理 人参の炒め物」「北京名菜 麻豆腐」前菜十品からの一例¥15,000のコースより


「鹿肉の炒め物」。主菜は共に¥25,000のコースより。ランチは¥4,800〜、ディナーは¥15,000〜


接待にも最適な個室を完備している


中華ならではの円卓も健在。気兼ねなく料理を楽しめる


イタリアで大人気の日本食レストランが銀座に登場!

イタリアン×和食。ミラノで話題の鮨屋が東京上陸!『ゼロ トウキョウ』

2006年9月1日に、ミラノ・コルソマジェンタに誕生した『zero』。10周年を迎えた2016年9月1日、東京にて新たな一歩を踏み出した。ミラノでSushi Barの確固たる地位を築いた篠原秀和シェフもオープンに合わせて凱旋帰国。これまでにない世界基準の鮨の魅力を提供する。

エンターテインメントに溢れたコースは、9種類の個性豊かなカルパッチョから2種類を選ぶスタイルがユニーク。鍵を握る食材のアルバ産白トリュフが随所に香る。ぜひ、6種類そろうフランチャコルタで乾杯を!


「すし」は、炙り、オイルがけ、イタリア産の塩とレモン、白トリュフをベースに展開。コース¥15,000からの一例(すべて税込)


柚子醤油ベースのマリネに熱々のオイルをかけて供する。「カルパッチョ007」


「釜炒り緑茶 IRIKA 炒香」グラス¥1,600、ボトル¥8,100などのブランド茶もラインアップ


オープンキッチンが印象的な店内。窓も大きく、銀座の夜景を眺めることもできる


銀座のおまかせクラスでアンダー¥20,000『鮨 つきうだ』

中目黒に誕生した上品なたたずまいの一軒。ヒルトン東京『武蔵野寿司』料理長、市川海老蔵氏プロデュース『真魚』副料理長、『銀座いわ別館』を経て、月生田光彦氏が自身の名を冠した『鮨 つきうだ』を開店した。

肝醤油がアクセントの蒸し鮑のつまみから始まり、鮪や鯖といった握り2〜3貫と交互に、計15〜18種を提供。カウンターの奥に炭火の焼き台が設置されており、金目鯛などが手際良く炙られる様子を見ることができる。

素材はすべて天然魚を厳選。酢飯は、福井県美浜町新庄産のコシヒカリを使い、控えめな赤酢とあら塩のみで味を調えている。奥には、個室も完備。月生田氏が培った技術と、贅沢な空間で16,200円はまさにお値打ち。


小さな器に盛られた酢飯の上に、脂がのったのどぐろの照り焼きをのせた看板メニュー


吉野の檜を使った一枚板のカウンターに立つ、この道27年の月生田光彦氏。昼は¥4,860


カウンター7席のみ。目の前で職人の仕事を見ることができる