住みたい街ランキングでは常に上位にランクインする、恵比寿。エリア特化型・東カレNIGHT初開催も、恵比寿にて10.26(水)に予定されている。

そのブランド力に惹かれ、多少背伸びをしてでもセルフ・ブランディングのために恵比寿に住む女性がいる。

恵比寿に生息する恵比寿女子、通称、“エビージョ”。

一見華やかに見える彼女たちには、窺い知れない裏の顔がある。

そんな典型的なエビージョである、3,000円の赤いソールを貼り、ルブタンもどきな靴に仕上げるマナミの恵比寿での日々を覗いてみよう。



“グリードの向こう側”にはまだまだ行けない


「嘘でしょ...やっばぁ...」

—先に帰って寝ます❤—

と言いながら、他の男に走った自分を責めた。
よりによって、何故この二人が一緒にいるんだろうか...

「あれ、マナミちゃん帰ったはずじゃなかったけ?」

「えーっと、その予定だったんですけど...ね、眠れなくて! 」

言い訳が虚しく空中分解する。気合いの入った下着をつけてきた自分が恥ずかしくなり、思わず下を向く。

何より嫌だったのは、裕太と紀行の周りには、いかにも“港区女子です”オーラを放っている派手な女性と、モデルさんのように綺麗な女性ばかりだった。

彼女達の冷たい視線を浴びながら「だから港区女子は嫌い」、と心の中で叫ぶ。エビージョより偉そうで、自分は頑張って手に入れたツテを、港区女子は既に余裕で制覇している。そしてあたかも“自分の男です”と言わんばかりに、SSクラス男性、社長や芸能人の隣に当たり前のように、我が物顔で座っている。

「うわ〜俺、こうゆう嘘つく女苦手だわ」

毒づく裕太の横には、クスクスと、やたらと細いモデルのような女性が笑っている。

二兎追うものは一兎も得ず。
昔の人って、本当に良いことを言うよね。

自分の欲深さが完全に裏目に出てしまった。“バッティングには要注意”、と心の中にメモを残して、25時過ぎでもまだ賑わう恵比寿の街を一人で歩いて帰った。


エビージョがコンプレックスを感じる港区女子、しかし上から目線で行ける杉並区女子

使い勝手の良い、女の先輩をもっておくべし


「えーそんなことがあったんだ。世間って狭いね」

地元(東北)が一緒で可愛がってもらっている、PR会社を経営している楓に話すと大笑いされた。楓はよく雑誌にも出てくる。Instagramのフォロワーも多い。

洋服の展示会も、全部楓のツテで忍び込めていた。別にそこまで絶世の美女ではないが、愛嬌とフットワークの軽さから交友関係は広い。


—楓は、自分をワンランク上げてくれるのに必要な踏み台—


自分より可愛くもないくせに、派手に過ごしている楓の交友関係を使わない手はなかった。

「マナミちゃんって、本当いつも慕ってくれてるよね。嬉しい!」

「だって楓さんは昔から憧れてた人ですし、大好きなお姉さんですから」

そう言いながら、“楓の後ろにあるバックグラウンドが好きなんです”、と心で叫びながら笑顔を作る。使える人はとことん使う。自分のキラキラ度を上げてくれる友達は必要不可欠だ。

逆に、佳奈恵のように大して華もなく、家も遠くてお食事会に行ってもあまり役に立たない存在は、バサリと切り捨てる。恵比寿に住んでいる私と、杉並で楽しそうにしている佳奈恵とでは価値観も違う。無駄な時間を過ごしてる暇はない。

港区女子の楓は大いに役立つが、杉並区女子の佳奈恵は特に自分にプラス要素はない。だから楓に媚を売っている。人生、案外、簡単だと思う。


広告代理店マンとのお食事会。インスタでは消される男性の存在


パシャ。

『パスタ フレスカ マンサルヴァ』店内に、携帯カメラのシャッター音が鳴り響く。こんなインスタ映えするお料理を撮らない理由はどこにもない。



「マナミちゃんって、写真映りいいよね」

前に座っている広告代理店マンの龍平が、可笑しそうに見つめてきた。思わずムッとする。どういう意味?私、本物も結構可愛いと思いますが。

「美肌加工しすぎじゃない?真っ白になってるよ」

もはやこの失礼な広告代理店マン・龍平とは話さないと決めた。

「あれでしょ?インスタにアップする時は、俺ら消されてるんでしょ?笑 」

「まさか〜そんなことないですよ!」

龍平の指摘は当たっている。楓と二人で写っている写真を探しながら、男性の陰が写り込んでいないか念入りにチェックする。

私のインスタに、男性の影はいらない。まるで、自分たちだけで行っているようなオーラを放ちたい。この失礼な広告代理店男とはもはや喋る価値もない。

でも、お店選びのセンスは良い(インスタ映えする)。メッシー君として、キープしておくか...


段々と暴かれるエビージョ・マナミの本性。そんな中、最高に使えるおじ様と出会う?

出会いは港区女子のコネクションを最大限活用せよ


そんな中、楓に呼ばれた食事会で運命の人と出会ってしまった。

「マナミちゃん、色っぽくていいね」

コスメ系の会社を経営している忠夫。54歳。ちょっと年上だが、かなり理想と合致していた。センスが良くて、お洒落で、何でも知っている上、顔も広い。


エビージョたるもの、狙った獲物は逃さない。
女の武器を使うことにもためらいはない。むしろ、このために女の武器はある。


忠夫は簡単に落ちた。27歳の可愛い女性が相手にしてくれたことが嬉しかったのだろう。

忠夫といることで、自分の生活は一気に豪華になった。中々予約の取れないレストラン、強羅花壇への温泉旅行...。インスタは一気に華やぎ、フォロワーも急増した。セルフ・ブランディング的に、忠夫の財力と経験は必須アイテムだった。



エビージョvsまさかの杉並女子


「げげ〜、54歳!?それをよく対象として見れるよね...」

佳奈恵に話すと完全に呆れていた。

「私には絶対無理だー。本当、マナミすごいね」

ふふ、佳奈恵のような女子には分からないだろう。Sクラスの男性から寵愛を受ける、この優越感を。この心地よい姫のような扱いを。

「だからかぁ〜最近マナミが更に華やかになったのは」

佳奈恵が羨ましそうにISSAのワンピースを見てくる。これぞ私が求めていた生活だった。素敵な男性と、みんなが羨むような理想の生活。楽しくて仕方なかった。




しかしそんな調子の良い毎日が続くと信じていた矢先、想像もしていない事態に出くわすことになった。


よく晴れた土曜の昼過ぎ、『ライフ』で買い物をした帰りに明治通り沿いを歩いていると、見慣れた忠夫のベンツ、シルバーのSクラスが止まっていた。


嬉しくて手を振ろうとした瞬間、思わず固まってしまった。


助手席に座って微笑んでいたのは、杉並区女子の佳奈恵だった。


次週10月21日金曜日更新予定
まさかの杉並区女子・佳奈恵に敗れる!?エビージョの意地とプライドをかけた戦いが始まった