世界最大のプロレス団体・米WWEのNXT女子王者アスカ(35)が、本紙インタビューに応じて現在の心境を明かした。2015年の入団から無敗の快進撃を続け、NXT王者在位最長記録も更新。世界を舞台に戦うアスカが明かす成功の秘訣、日本女子プロレス界への思い、そして今後の野望とは――。

 ――NXTデビューからこれまでを振り返って

 アスカ 何百人と女子レスラーがいる中で、WWEが日本人女子選手を初めてスカウトに来てくれた時に、私は日本でのキャリアが完成したなって思ったんですよ。今まで日本でいろいろやってきて、本当に日本ではやることがなくなって「どうしよう?」って時だったんで。大きい山の頂点を登りきったなっていうのがありましたね。

 ――異例の入団だった

 アスカ 私は誰も到達したことがない山を登りたいと思っているので。やっぱり2番じゃないんですよ。1番じゃないと名前を刻むことができない。初めて頂点に登るってことが一番大事なことだと思っています。

 ――昨年4月にNXT女子王座を獲得し、無敗の快進撃を続けている

 アスカ プレッシャーはすごくありました。連勝記録を更新し続けるのは、WWEにかかわるすべてを納得させる力が必要で、証明していかなきゃいけない。悩みとはまた違って、どうやったら面白くなるかなとか、いいふうに考えてやってきましたね。

 ――苦労や失敗もあったのでは

 アスカ 車の運転を失敗したとかはありますけど…。日本ではペーパー(ドライバー)で、米国に行ってから運転し始めたので。パフォーマンスセンター(フロリダ州オーランド)の駐車場で、線があってその真ん中に置いた(駐車した)んですよ。「これマズイかな…。でも日本みたいにキッチリしてないし、いっか!」と思って中に入ったらヒデオ・イタミさんに「あれはないっしょ」って怒られました(笑い)。

 ――昨年から中邑真輔、戸澤陽も加入しWWEで活躍する日本人選手も一気に増えた

 アスカ いいことだと思います。日本人の選手もWWEに挑戦しやすくなっていると思います。いい方向に行けるように私も頑張らないと、と思ってます。

 ――女子はいまだにアスカ選手1人だ

 アスカ 全然来ていいんじゃないですかね。世界に対して挑戦するっていうことはひとつのやり方だと思いますし。

 ――日本人女子レスラーが米国で成功するために必要なものは

 アスカ 私は周りからは「日本でのスタンスを変えずにきた」という感覚で見られるんですけど、細部ではだいぶカスタマイズというか、変わっていて。今までどおりのように見せるテクニックも必要ですし、変わったなっていうのを見せるのもテクニック。日本とはスタイルは結構違いますね。合う、合わないもありますけど、合わせつつ自分の個性を出すことがどんなに難しいことかは、やってみないと分からないですね。

 ――柔軟性というか…

 アスカ 従来の女子プロレスのスタイルでやってたら、本当に難しいと思います。

 ――もっとこうしたほうがいいと思うことも

 アスカ 日本にいたときからありますけど…。だからこそ発信してきた部分もありますし。それはもう日本にいたときに主張してきたことと、今も変わらないですね。

 ――今年の目標は

 アスカ 世界を相手にトライしているところを応援してもらいたいですし、誰もたどり着いたことのない頂点へ登りたいと思います。

 ――今年はロウやスマックダウンへの一軍昇格も期待される

 アスカ それに向かってこうして活躍してやってきてますから、そろそろなんじゃないかとは思ってます(笑い)。そのためにはひとつひとつチャンスをつかみきることが大切ですし。今までもそうやってきましたから、すべての人たちを納得させることを毎回やっていくつもりです。

 あすか 本名・浦井佳奈子。1981年9月26日、大阪市出身。2004年6月16日、AtoZ後楽園大会の玲央奈戦でデビュー。「華名」のリングネームで活躍。フリー、WNCを経て15年9月にWWEと契約し、同年10月にNXTでデビュー。16年4月に日本人として初のNXT女子王者となる。160センチ、60キロ。得意技はアスカロック。