2012年以来、4年ぶりのV奪回を目指す日本ハムが22日、ソフトバンクとの天王山に敵地・福岡で2連勝。今季136試合目でついに優勝マジック「6」を点灯させた。前日の勝ち投手・大谷翔平投手(22)はプロ4年目で初めて登板翌日にDH出場し、4打数2安打。一気に覇権を手繰り寄せたが、まだ日本ハムに余裕はない。

 5―2で勝利しマジック6を点灯させた試合後も、栗山英樹監督(55)は冷静そのものだった。

「終わったばかりだけど明日(23日のナイター楽天戦=札幌ドーム)のことしか考えていないです。ここからが本当の勝負。残り7試合、連戦が続くのでピッチャーをどうやりくりするか。試合が終わったばかりだけど、追い込まれている感じ」

 狙い通り2連勝はしたものの、福岡―札幌というハードな移動をこなして臨む楽天戦から続く6連戦+1試合のスケジュールと移動距離はハードそのもの。本拠地での楽天3連戦の後は移動日なしで26日のオリックス戦1試合(京セラ)のために大阪へと転戦。さらに移動日なしで所沢へ移動し27日からの西武2連戦(西武プリンス)へと向かい、1日の移動日を挟んで今季最終戦、30日のロッテ戦(札幌ドーム)へと続く。8日間で福岡―札幌―大阪―埼玉―札幌間を飛行機、新幹線、バスで転戦する試練の7試合が待ち受けているのだ。

 もちろん、6月後半からロングスパートをかけ11.5ゲーム差をひっくり返してきた選手は満身創痍。午後6時開始の23日の本拠地ゲームも新千歳空港到着予定が午後2時前となるため、疲労を考慮して試合前練習は軽めの予定だ。

 優勝まで最短距離にいながら最後の坂の苦しさも自覚している日本ハム。栗山監督は「マジックは消えるものなので、また明日から勝ち続けるだけです」と油断を追い払い勝負師の顔を崩さない。

 しかし、救いは選手が一丸となりチームのために戦う姿勢を持ち続けていること。この日はプロ4年目で初めて登板翌日に「3番・DH」でスタメン出場し、4打数2安打で1得点に絡んだ大谷が強行出場を猛アピール。「(体は)全然大丈夫です。残り試合も少ない。僕自身、全部出るつもりでいます」(大谷)という熱意に負け、指揮官は登板翌日の制約解除に踏み切った。

「(大谷)本人の燃えている気持ちを止めてしまう方が(チームにとって)マイナスだと思った」と試合前のやりとりを振り返った栗山監督と日本ハムは果たして、どんな形で大逆転Vのフィナーレを迎えるのか。