ライフネット生命保険会長の出口治明氏と経済ジャーナリストの木暮太一氏。お金からキャリア、歴史まで造詣が深いお2人が、ポプラ社開催のセミナーに登場。20代を中心とした参加者とコミュニケーションを取りながらの「一夜限りの集中講義」は大いに盛り上がりました。この記事ではその内容をお届けします。

2つの神話にだまされるな!

木暮:今日は10代〜30代に限定した少人数セミナーということで、みなさんの不安を少しでも払拭できればと思います。早速、どなたか聞きたいことがある方はいらっしゃいますか? 崇高な質問をしなくても構いませんよ(笑)。

――(参加者)ええと、「おカネとは何か」。

木暮:おお、いきなり本質的なところにきましたね。出口さん、「おカネとは何か」、いかがでしょうか?

出口:おカネの話になると僕は、いつもアンブローズ・ビアスの『悪魔の辞典』の話をしています。この本の「おカネ」の項には、「使うとき以外役に立たないしょうもないもの」と書いてあるんですね。おカネは、自分が好きなことや楽しいことに使うためにある——―これこそがおカネの本質です。みなさんは学校で「価値の交換手段」などと習ったかもしれないけれど、そんなに難しく考えなくていいんですよ。

木暮:最近の若い人は「使う」より「貯める」に意識がいきがちだとよく言われます。いざというときのために貯めなければならない、という強迫概念が強いような気がするのですが。

出口:若い人が抱く不安のベースには、2つの神話があるんです。

木暮:2つの神話?