「ついしたくなる」にはシカケがある。スタンフォード大学の講義でも用いられている、日本発のフレームワーク、仕掛学【Shikakeology】。

押してダメなら引いてみな。人に動いてほしいときは無理やり動かそうとするのではなく、自ら進んで動きたくなるような仕掛けをつくればよいのです。ただ、そのような仕掛けのつくり方はこれまで明らかではありませんでした。このたび仕掛けの事例を分析し、体系化した書籍『仕掛学 人を動かすアイデアのつくり方』を上梓した大阪大学大学院准教授の松村真宏氏に、「ついしたくなる」仕掛けのヒントを解説してもらいます。

「行動をいざなうもの」を仕掛けと呼ぶ

はじめまして。松村真宏です。大阪大学大学院経済学研究科で「仕掛け」の研究をしています。

仕掛けといっても別に怪しいものではありません。つい行動したくなるような「行動をいざなうもの」を仕掛けと呼んで、仕掛けのメカニズムを解明することに取り組んでいます。

経済学研究科と仕掛け。一見、かかわりがないように見えますが、実はそうでもありません。

私は経営学系専攻に所属していて、効果的なマーケティングのあり方について日々考えています。

たとえば、アメリカやカナダに展開しているスーパーマーケットでは、ショッピングカートのカゴの底をテープでパーティションに区切って、肉を置く場所、野菜を置く場所、フルーツを置く場所を視覚的にわかるようにした事例があります。