志願者数が3年連続でトップとなった近畿大学の東大阪キャンパス(撮影:ヒラオカスタジオ)

今年の入試から全科目が新課程に変わり、今までのゆとり教育から完全に脱却した。そんな中で行われた今年の入試は、少子化が進む中、大学入試の志願者は、センター試験が0.8%増、国公立大が0.6%減、私立大は4%以上増加した。

依然、国公立大学人気は続いているものの、今年は理系科目のセンター試験の平均点が下がったことで志願者は減少した。国公立大学では理系学部の定員の方が文系学部より多く、それも影響している。一方、私立大は志願者が伸びた。今年の最終の大学志願者ランキングを見ても、志願者が昨年に比べて増えているのは、私立大ばかりだ。

就職環境好転で文系人気=私大志願者増

その大きな理由として、企業の大学新卒者採用の好転が挙げられる。2008年秋にリーマンショックが起きたが、その際、企業の採用が急速に冷え込んだ。特に事務職の採用が減り、文系学部の卒業生にとっては就職難の状況に見舞われた。

一方、理系学部の就職はそんな中でも堅調で、医学部、看護学部、医療技術系学部など国家資格と結びついた学部はもちろんのこと、理工学部、農学部などの就職もそれほど悪くなかった。そのため大学入試では理系人気が高く、文系人気が低い「理高文低」になった。就職を考えながら、大学や学部を選ぶのは今や当たり前になっている。

しかし景気が好転し2014年頃から文系卒業生の就職率も上昇してきている。そのため、2015年入試から文系人気が復活。いまや「文高理低」という状況だ。今年の入試でも、さらに文系人気が高まっている。国際系学部、経営学部、法学部、経済学部、商学部などで昨年より志願者が増加した。特に大手の私立大は文系学部の定員の比重が高いため、文系人気=私立大人気という結果となる。今年の私立大はランキング上位から下位まで、まんべんなく志願者が増えていることが読み取れる。