サッカー男子U−16(16歳以下)日本代表が、インド・ゴアで行われたアジア選手権2016で4強入りを果たした。U−17W杯(来年9月)出場は実に2大会ぶりとなる。

大会中は、バルセロナ下部組織出身で中学3年の久保建英(15=FC東京ユースU18)に何かと注目が集まった。だが筆者は、16歳と思えない落ち着きで中盤を動かした平川怜(FC東京ユースU18)や、高1で187センチのGK谷晃生(ガンバ大阪ユースU18)など、将来性豊かな面々の活躍が印象に残った。そして、その彼らを束ねた森山佳郎監督(48)の手腕について、この記事では考えてみたい。

「勝てるという確信があった」

報道によると、準々決勝前日の練習の時点で、森山監督にはすでに「勝てるという確信があった」そうだ。練習は適度な緊張があり、選手全員が集中を高く保ったまま終われたからだ。

そのようにして、森山監督は彼らを日々注意深く観察し見守ってきた。思春期真っただ中のこの年代は、ホルモンバランスが崩れやすく、毎日「心の中は嵐」とも言われる。その子どもたちの目線までしゃがみこんで話すように接する。

選手には監督と呼ばせず「ゴリさん」と呼ばせる。のびのび自由にプレーできる雰囲気を作る。ミスを恐れずトライさせて伸ばすためだ。

柏木陽介、森脇良太、槙野智章。サンフレッチェ広島で強化部育成コーチを務める彼が育てあげたプレイヤーたちは、いずれもユニークではっちゃける傾向が強い。大人の顔色をうかがいながら発言しない「自分を持った」子たちを送り出してきた。これは森山本人が根っから明るいからだろう。