ちょ、待てよ。噂は本当だった。8月に国民的アイドルグループSMAPが解散を表明した。やや時間が経ってしまったものの、SMAP解散劇は未だに話題になり続けている。

改めて、SMAPとは何だったのか?何が新しかったのか?SMAPらしさとは何か?

『SMAPは終わらない』(垣内出版)の著者であり、気鋭の評論家として注目を集める矢野利裕氏との対談をお届けしよう!

本当の敵はだれだっけ?

常見 陽平(以下、常見):『SMAPは終わらない』の刊行直後に、SMAP解散が発表されて……。すごいタイミングですよね。

矢野 利裕(以下、矢野):いやぁ。本当に驚きました。

常見:「あれから僕たちは何かを信じてこれたかな」(「夜空ノムコウ」)というフレーズは、ぐっとくるものがありますよね。

矢野:聴き返してみると、そういう曲ばっかりですよ。「気持ち素直に伝えよう正直に とにかく何でも隠さずに 話をしようよ」(「しようよ」)とか、「時代遅れの オンボロに乗り込んでいるのさ だけど降りられない」(「俺たちに明日はある」)とか。どれも現在の状況を歌っているように聞こえます。ひとつの時代が終わったんだなぁと思いました。

常見:SMAPの解散について、矢野さんは率直にどう思われましたか。

矢野:これまで確執や派閥について噂され、ファンにとっては気を揉むこともありました。その意味でトラブル自体にそんなに驚きはありません。SMAPについては、それぞれ個性が違うけれど、なんだかんだでお互いを認め合い、自由にふるまう感じが好きでした。これらを私は「SMAP性」とか「SMAP的」とか言っています。

ですが、今回の解散騒動では、グループの仲の良さが維持できていないことが表に出てしまった。今年1月の謝罪映像では、社会に疲れて、自由ではないSMAPの顔を見てしまった。「SMAP性」が失われている、いや、成立していない状態です。だとすれば解散も仕方ない、と思ってしまいました。