いきなりで恐縮だが、37年前(1979年)の9月28日、NECから一般向けパソコンPC-8001が発売された。現在の主役はパソコンからスマホへ移り、皮肉にも「キーボード操作」に不慣れな若者も見かけるという。一方、日銀の黒田東彦総裁は異例の「長期金利操作」の導入を決めた。「技術革新の波」と「金融緩和の流れ」に対して、双方とも舵をうまく切ってもらいたいところだ。

再び揺れる欧州銀、信用リスクが台頭?

さて、先週は日米の金融政策会合に世界の注目が集った。大きな波乱はなかったものの、その後も気になることがいくつかある。どちらかといえば海外要因が主体。三つあげてみよう。

一つは9月23日、米国の格付会社がトルコのソブリン格付けをジャンク級に引き下げたことだ。背景のひとつにあるのは、7月のクーデター未遂事件である。資本逆流リスクによる同国の国際収支悪化を指摘し、資金調達の必要性や信用不安解消等の課題を挙げている。

もうひとつは欧州市場での出来事である。9月26日、欧州市場ではドイツ銀行株が最安値を更新、同行の財務不安が台頭している。米国内での住宅ローン担保証券(MBS)の不正販売が指摘され、米司法省から巨額の和解金支払いを求められているからだ。ちなみにその要求額は140億ドル(約1.43兆円)ともいわれ、これはトヨタ自動車の今期純利益見通し(1.45兆円)とほぼ同額に達する。株価下落はNY市場にも影響を与えた。

さらに三つ目は、米国市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ対応の遅れだ。これを懸念、金融株全般の収益改善が期待しにくいとの見方もある。

テクニカル面から米国株をみると、調整未了感が残る。26日のNYダウは1万8094ドルまで大幅続落したが、依然として「長期投資家の売買コスト」とされる200日線(1万7591ドル:9月26日時点)を2.8%上放れている。仮に再び欧米金融株についての先行き不安が高まれば、リスク回避の動きからもう一段の調整局面も考えられる。