「ニトリは今後もどんどん変わっていく。その自信がありますので、期待していただきたい」。家具大手ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長は、この言葉で9月27日に開催した決算説明会を締めくくった。

都心部百貨店への出店を加速

ニトリが変わる最大のポイントは、都心部百貨店への出店拡大だ。従来は郊外路面店での展開が中心だった。が、10月7日には丸井グループで初出店となる上野マルイへ、12月には新宿「タカシマヤ タイムズスクエア」南館の紀伊國屋書店跡地へ、そして2017年春には東武百貨店池袋店へ出店する。

都心出店を増やすきっかけとなったのは、昨年4月のプランタン銀座への出店だ。似鳥会長は「初めての都心ど真ん中への出店で、心配した。売れなくてもいい、都心の20代、30代の女性をメインにおしゃれだと感じてもらえればよかった。だが、結果的に想像以上にお客さんが入ってきた。男性客も増えた」と笑顔で話す。

このプランタン銀座での成功が、売り上げ不振にあえぐ百貨店の目に止まり、出店案件がニトリに続々と舞い込むこととなった。今年9月9日には百貨店への出店2例目となる港南台タカシマヤ(横浜市港南区)に出店した。

ニトリで店舗開発を担当する須藤文弘専務は「髙島屋だけでなく、すべての百貨店とお付き合いがある。メディアが情報を知る2〜3年前から、こちらにはテナント募集や閉店の情報が来る」と話す。

ニトリは百貨店内の店舗では、低価格帯商品を減らし、やや高めの中価格帯の商品を拡充している。都心店ならではの洗練されたコーディネートの商品展示を充実させ、郊外店よりも客単価を引き上げることを狙っている。

とはいえ都心店は、賃料・物流費・人件費のどれをとっても郊外店より高い。特に、物流負担がネックだ。