音楽業界にとって、近年で最も大きなニュースと言えるだろう。世界最大の定額音楽配信サービス「Spotify(スポティファイ)」(スウェーデン)が9月29日、ついに日本上陸を果たした。業界では毎年のように「今年こそは上陸する」とうわさされ続けてきたが、ようやくのサービス開始となった。

スポティファイは2008年にダニエル・エクCEOが開始した巨大サービスだ。世界60ヵ国で展開し、ユーザー数は1億人以上(実際に利用している数)、うち有料会員は4000万人だ。登録楽曲数は4000万曲以上と膨大で、毎日2万曲以上が追加されている。一般ユーザーに加えて、アーティストなどが公開する「プレイリスト」(複数の楽曲をまとめて楽しむリスト)は20億を数える。サービスはスマートフォンやタブレット、パソコン、プレイステーション4などで利用可能だ。

料金プランは2つ。広告が流れ、一部機能も制限される「フリープラン」と、広告なしですべての機能が利用できる月額980円の「プレミアムプラン」がある。無料と有料のプランを合わせ持つ「フリーミアム」と呼ばれるビジネスモデルだ。

遅れた理由は何だったのか?

また、定額配信サービスの醍醐味と言えるのが、ユーザーがまだ知らない、好みの楽曲に出合えること。今回はジャンルや気分に合わせたプレイリストを楽しむことに加えて、毎週月曜日に2時間分のおすすめ曲(ユーザーの使用履歴などを基に選ばれる)を紹介する機能などが紹介された。

スポティファイはスマホやパソコンで利用できる。歌詞を見ながら聴ける機能もある

29日に開かれた発表会で、ダニエル・エクCEOは「東京で事業を始めたのは2009年の暮れのことだった」と振り返り、「今回、200万もの世界中のアーティストを日本に連れてくることができてうれしい。夢がかなった思いだ」などと語った。

海外の音楽業界では、圧倒的な存在感を誇るスポティファイ。何度もとりざたされながら、上陸がなぜここまで遅れたのだろうか。