日銀の新政策に川柳をつくってみた

9月21日、日銀が新しい金融政策を発表したが、これに対する評価が難しい。本連載の筆者であるぐっちーさんは「全く意味不明といっていいですね」と怒っておられた。

短くまとめても「長短金利操作付き・量的質的金融緩和」とは、中点を入れると17文字、即ち俳句と同じ長さに及び、そのうち15文字が漢字なのだから、印象からして分かりにくい。

もともと話題が風流ではないし、筆者は単なる駄洒落オヤジなので、日銀の新政策にコメントする川柳を一つ。

「日銀の 苦労打算が(≒黒田さんが)見え隠れ」とでも詠んでみるか。

日銀の「苦労」は、表面的には買い入れ対象となる国債が乏しくなってきたことに見えるが、実質的にはここまで国債を買ってマネタリーベースを増やしても、それが主として日銀当座預金に滞留し、「銀行貸し出しが伸びて市中に実質的なマネーが出回る」という状態にならないことにある。

「打算」としては、銀行には時に日銀OBが銀行に天下ることがあるし、金融システムに不全があってはならないことから、銀行業界の収益に対して「気遣い」があったことに見られる。「長期金利をゼロ近傍に」という操作目標は、その発表以前よりも長期金利を上昇させ、預金からの資金コストがゼロ以下に下げにくい銀行業界に対しては、何はともあれ利鞘の確保から収益の改善につながる。

ほどほどの利鞘がないと銀行貸出が伸びないとも言えるので、この効果を狙ったイールドカーブ・コントロールなのかも知れない。一方、長期金利に連動する社債などの金利低下が十分起こりにくくなる点で、金融緩和の後退だったと評価されるリスクが十分ある。