今や国内に100店を数えるまでになった、立ち食いステーキのレストランチェーン、「いきなり!ステーキ」。10月1日より、主力商品をグラムあたり0.5円値下げして販売を開始した。値下げの理由は昨今の円高の影響による、肉の仕入れ価格の値下がり。同チェーンが2013年12月に誕生して以来、初めての値下げとなる。

対象は、主力商品であるリブロース、アンガスサーロイン、ヒレステーキだ。主力商品だけで全体売り上げの9割を占めるという(ランチを除く)。

グラム当たり0.5円というと小さな差のように思えるかもしれないが、いきなり!ステーキでは300グラムのメニューが多いため、1食150円程度安くなる計算になる。たとえば1グラム7円のリブロースなら、価格改定前は2100円だが、値下げ後は1950円と、2000円を切る価格で食べられる計算になる(税抜き価格)。

また昨今の糖質オフダイエットの定着、「肉女子」の台頭といった風潮にも見られるように、ステーキを常食する人が増えている。ステーキは必ずしも、特別なとき=ハレの食べ物ではなくなっているのだ。だとすれば、少しでも安くなるほうがうれしいわけだ。

これまでは「値上げ一方」だった

実は同チェーンでは、これまで値上げ一方で販売価格を調整してきた。たとえば、主力商品の中でも一番手頃なリブロースは2015年5月にグラム当たり5.5円→6円へと値上げ。さらに今年3月に、6円→7円へと値上げしている。そして「このたびやっと、値下げをすることができた」(ペッパーフードサービス営業企画本部 川野秀樹氏)のだという。

このように、仕入れ値に合わせて細かく値段を調整する理由は、ひとつには、原価ギリギリで、できるだけ安く提供するのがこの店の基本ビジネスモデルであること。ビジネスモデルにおいては、原価率が肉だけで70〜80%を占めるため、わずかな仕入れ値の差が店にとっては大きな影響をもたらすのだ。

また、グラム単位で切り売りする「いきなり!」スタイルをお客に浸透させる意味もある。