告白しよう。私は最近の政治動向について悩み、眠れない夜を過ごしている。今はフランス南西部の自宅で過ごしているが、初秋の日差しは暖かく、木の葉は色づき始めている。地元の農家は今年のブドウの収穫に備えている。ここを嫌いになる理由がない。

しかし左派にせよ右派にせよ、主要な政治家で今年がそれほどよい年だった人はいないのではないか。

欧州全土で盛り返すポピュリスト

フランスでは、オランド大統領の来春の選挙の再選が厳しいとみられている。一方でサルコジ前大統領とジュペ元首相が中道右派を掌握し、オランド大統領や極右の国民戦線のルペン党首に対抗している。

ルペン氏が大統領に選ばれる確率は低いとされるが、6月の英国民投票でEU(欧州連合)離脱派が勝つとの見方も少数派だった。米大統領選でドナルド・トランプ氏が共和党候補に指名されると見ていた人も少なかった。

私の悩みの種は、欧州全土でポピュリストが盛り返していることだ。

ドイツではメルケル首相が難民受け入れ政策に絡んで有権者の怒りを買っている。極右政党「ドイツのための選択肢」は反移民感情をあおっており、同首相の地元などの地方選挙で与党を打ち負かしている。

イタリアではレンツィ首相が景気低迷へのテコ入れに苦戦。ベルルスコーニ元首相率いる中道右派の野党が凋落し、ポピュリストの「五つ星運動」などが勢いづいている。