トヨタが新型コンパクトカーの発売を準備

トヨタ自動車が「bB」「ラクティス」の事実上の後継車種となる国内向けの新型コンパクトカーを、2016年内にも発売する方向で準備を進めている。

筆者はその最新情報を独自に入手した。新型コンパクトカーは、今春に投入された「パッソ/ブーン」と同様にグループのダイハツ工業が生産を担当。トヨタ系ではOEM(相手先ブランドによる生産)車として販売される。ダイハツブランドでも展開されるほか、スバルもOEM調達するという情報もある。取り扱い販売店では、すでに10月第2週から予約受注が開始されており、早ければ11月中、業界では11月9日発売がもっぱらの噂となっている

この新型コンパクトカーは最大5人乗りで、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれる箱型スタイル。切り崩しを狙うのはスズキ「ソリオ」の牙城だ。ソリオは車体の長さ約3.7メートル、幅を約1.62メートルと小さくまとめながら、高さ約1.75メートルという室内の広さが特徴で、乗り降りしやすい両側スライドドアも備える。これに対抗する「トヨタ/ダイハツ版ソリオ」といってもいい。それだけ“ガチンコ勝負”モデルに仕上がっている。

10月12日に自動運転をはじめとした安全技術やIT、環境などの分野における業務提携の検討開始を発表したトヨタとスズキだが、国内の販売現場では、一歩も譲らない戦いを繰り広げている。

トヨタの新型コンパクトカーのエクステリアはbBのイメージを強く感じるフロントフェイスを採用。フロントドアからリアにかけての造形は、ソリオのそれとかなり近い。ボディ寸法は全幅がソリオよりも少し広いほかは、ソリオをトレースしたかのようなものとなっている。最小回転半径がソリオの4.8メートルより小さく小回り性能の良さも特筆のひとつ。ソリオが標準モデルとエアロ系の「バンディット」の2タイプをラインナップしているのと同様に、トヨタの新型コンパクトカーも標準タイプとカスタム系モデルをラインナップする。

写真はスズキ「ソリオ」。トヨタの新型コンパクトカーのサイドからのシルエットは、これに近いイメージだという

ソリオと最も異なるのはエンジンラインナップ。排気量1ℓの直列3気筒エンジンのみとなるのだが、NA(自然吸気)のほかにターボ(過給器)付きもラインナップしている。ただしハイブリッドモデルの設定はない。メカニカルコンポーネントはパッソ/ブーン系がベース。ターボエンジンの採用は、両側リアスライドドアを採用していることなどもあり車両重量が増すことから、NAエンジンでは動力性能がやや不足気味になることへの配慮のようだ。開発はダイハツのため衝突事故防止支援システムはトヨタセーフティセンスではなく、スマートアシストとなる。