「ダイヤモンドを手に入れた」──。

損害保険大手3社の一角、SOMPOホールディングス(HD)の櫻田謙悟社長は満足そうに語った。同社は10月5日、傘下の損害保険ジャパン日本興亜を通じて、米国を中心に展開する企業保険大手エンデュランス・スペシャルティHDを買収すると発表した。買収額の63億ドル(約6394億円)は、国内保険の海外買収では2015年6月に東京海上HDが公表した米HCC買収(約9413億円)に次ぐ規模となる。

エンデュランスは2001年の創業ながら急成長している新興の損保会社。農作物の収穫減少や価格下落を補償する保険で全米5位であるほか、サイバー保険や賠償責任保険といった専門性の高い保険に強みを持つ。15年の純利益は3.4億ドル(約348億円)、過去10年平均ROE(自己資本利益率)も11.8%と高い。

国内事業は先細り懸念

SOMPOに社名変更したばかり

日系損保の海外買収が相次ぐのは、国内事業の先行きが見通しづらいからだ。人口減少で柱の自動車・火災保険が先細る懸念がある。投資家からは収益性・成長性が高い海外展開の強化、事業リスク分散を促す声が強まっていた。

SOMPOは世界中の複雑な損保を取り扱う英ロイズ市場でトップ10に入るキャノピアスを2014年に約1000億円で傘下に収めた。ところが、先行する東京海上は米国を中心に巨額の買収を次々と成功させている。東南アジアに強いMS&ADインシュアランスグループHDも昨年ロイズ市場で2位のアムリンを買収。両社に大きく水をあけられていた。