大きく下げなければ、「上がる力」は出ない

 今年に入ってからの、日経平均株価の安値からの戻り相場をチェックしてみました。下表は「安値までの直前の下落率」、「安値」、「その後の戻り高値」、「上昇幅」、「上昇率」、「上昇日数」の順で示しています。

下落率(%) 安値(円)  高値(円)   上昇幅(円)上昇率(%)日数
−15.8 16,017(1/21) 17,865(2/01) +1,848  +11.5%   7
−16.3  14,952 (2/12) 17,233 (3/14) +2,281  +15.3    21
− 8.8   15,715 (4/06) 17,572 (4/22) +1,857  +11.8   12
− 8.3   16,106 (5/06) 17,234 (5/31) +1,128  + 7.0   17
−13.2  14,952 (6/24) 16,810 (7/21) +1,858  +12.4   18
− 4.3  16,083 (8/03) 16,919 (8/12) + 836   + 5.2    6
− 3.3  16,360 (8/26) 17,081 (9/06) + 721   + 4.4    7
− 4.0  16,405 (9/15) 17,024 (10/11) + 619  + 3.8   15

上表からいくつかの共通点を挙げてみますと、

①安値から戻り高値までの日数は営業日ベースで最長でも21日、最短は6日という短さです。今年の戻り相場はすべて1カ月以内で終わっており、平均では2〜3週間程度です。相場の短期志向から、周期は短くなっていることが分かります。

②上昇率が二ケタを記録している時にも共通点があります。戻り相場の起点になった安値までの下落率が二ケタを記録していること。その安値の水準が1万6000円を下回っていることのどちらか(あるいは両方)が戻り相場で二けた上昇を記録する時の必要条件です。一定以上の戻り(1800円以上)を記録するにはその前に大きく下げていることが条件ということになります。

③足元の3回の例では安値時でも1万6000円台を維持しており、かつ安値までの下落率が小幅で終わっています。日本銀行が支え、下値が堅い分、戻りも大きくならないという形になっています。3回の例の平均では安値までの下落率が3.9%、上昇率の平均も4.5%と、どちらも小幅です。