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今年8月末、カラオケ店大手シダックスが大量閉店をしたことが話題をさらった。2015年の「カラオケ白書」によると、参加人口は4年連続で微増しており、決して「斜陽」といえる業界ではない。とはいえ大手が大量閉店を決めたことは、業界の先行きに不安を投げかけている。

カラオケ業界に閉塞感が漂っているのは事実。そうした中で業界最大手の第一興商が新しいプロモーションを仕掛ける。これは、新しい客層をカラオケに集めるためのなかなかうまくできた仕掛けだ。

サラリーマンにロックでストレス解消を

その仕掛けとは、10月26日に発売される筋肉少女帯のニューシングル『人から箱男(筋少×カラオケDAMコラボ曲)』。第一興商と徳間ジャパンコミュニケーションズが企画段階から協力しあって生まれた史上初、「カラオケのためのタイアップ曲」だ。

史上初のタイアップが実現した素地には、この2社の関係がある。2001年に第一興商は徳間ジャパンを買収しており、100%子会社だ。人事交流もあり、2016年3月の異動では第一興商から和田康孝氏が社長として、下川一秀氏が常務として徳間ジャパンに派遣された。

ここで登場する仕掛け人が第一興商・編成企画部の小倉博之チーフ。同氏は、これまでに「西部警察」や「大映ドラマ」とのコラボ企画を実現させてきた実績がある。「4月に下川常務に『カラオケのためのタイアップ曲を作りたい』と直訴した」(小倉氏)ことから、プロジェクトが動き出した。「タイアップの相手は誰でもいいわけではなく、『筋肉少女帯』に決めていました。新橋で飲むサラリーマンを見ていると、最近は元気が無いですよね? カラオケでロックを歌ってストレスを吐き出してもらいたい。サラリーマンへの応援歌を作ってもらうしかない、と思ったんですよ」(小倉氏)。