昨年、浦安市が未受精卵子の卵子凍結を行政として支援する取り組みをスタートした。日本の自治体で初めてとなるこの助成以外にも、市が主催する婚活イベントや産後うつなどを防ぐためのホテルなどを利用した産後ケア事業、発達障害児の超早期療育支援など、現実的な子育て支援を続々と打ち出している。

新しい政策を打ち出す秘訣は「市民の声に耳を傾け、最新の情報を取りに行くこと」だと話すのは、1998年から5期連続、18年にわたり浦安市長を務める松崎秀樹氏。

日本では高齢者重視の政策が多く、子育て支援や教育へ国が振り向ける予算は圧倒的に少ない。自治体は何ができるのか。松崎市長にインタビューした。

卵子の老化、2人目不妊…知らなかった自分にショック

――浦安市が未受精卵子の凍結保存にも助成すると決めてから1年が経ちました。最初の発表の時から、大きな話題となっています。

2015年の夏にスタートする際、共同記者会見をしたのですが、新聞やテレビのカメラがたくさん来たことに驚きました。なんでこんなに来るの?そんなに関心があることなのか?と。

大きいことをしてやろう、初めてのことをしてやろうという気持ちでスタートしたことではないんです。実情を聞いて、やる必要があると思ったから、やることに決めた、それだけですね。

ただ、取材に来た記者やメディアの中に、卵子提供のための凍結卵子と勘違いして批判する方もいて、インタビューで話している途中、どうにもかみ合わなくて、勘違いに気づいたこともありました。これは、あくまでも自分の将来のために、自分の身体に戻すときのために、未受精卵子を凍結保存するということであって、そこにも助成しますという話です。