私事だが、5年前から「スナック大宮」と称して読者との交流会をほぼ毎月開催している。東京もしくは愛知の飲食店を借り、毎回20名ほどの参加者と飲み交わしているのだ。

最近は、本連載の読者も多く、「私も晩婚さんです」と名乗り出てくれたりする。筆者自身も晩婚なので、思わず身を乗り出して語り合ってしまう。もちろん、インタビューさせてくれる人を探す下心もある。

金髪モヒカンが「ドストライク」

「彼を好きになったきっかけですか? 髪型ですね。金髪でモヒカンがドストライクでした!」

先日のスナック大宮で勢いよく語ってくれたのは、都内の中堅企業に勤務する内田早苗さん(仮名、39歳)。きっちりした服装とメイクがよく似合うきれいな女性だ。金髪モヒカン好きとのギャップが大きくて戸惑ったが、早苗さんの目は本気である。改めて話を聞きたい。インタビュー取材を依頼すると快諾してくれた。

早苗さんの金髪モヒカン好きは筋金入りだ。北国の「すごく田舎」出身だという彼女は、10代の頃からビジュアル&ヘヴィメタ系バンドの大ファンだった。加えて、一刻も早く実家を出たかったと振り返る。

「田舎なので親戚の結束が固いんです。私は本家の長女で、下には妹しかいないのでいろんなプレッシャーがすごすぎました。高校生なのに門限17時とか……。私が自由に生きることを応援してくれたのは母だけです。勉強は嫌いだったので、高校を卒業してから上京して就職する道を選びました」

責任感が強くて仕事はきっちりこなしてきた早苗さん。心置きなく働き遊べる都会での一人暮らしが楽しかった。20代の後半までは、プライベートのほぼすべてをバンドの追っかけに費やした。そのときの情熱が「男性は髪が長くてなんぼ」という嗜好として現在も残っているのだ。