高速バス「WILLER EXPRESS」で、新しいシートを搭載したバスが走ります。独立3列シートの「新しいスタンダード」となるもので、リニューアルされた外装も、今後の基本デザインになるそうです。木材をふんだんに使用して「リビング」のような空間を創出したというそのシートとは、どのようなものなのでしょうか。

車体後部に注目 外装も新デザインに

 ウィラー・エクスプレス・ジャパンは2016年9月29日(木)、高速バス「WILLER EXPRESS」の新シート「Luxia(ラクシア)」と、これを導入した新しいバスのお披露目を行いました。

 全席独立3列シートの「Luxia」では、ハイデッカー車両より50mm高い、全高3520mmのスーパーハイデッカー車両(三菱ふそう「エアロクィーン」)を同社で初めて使用。「20代後半から30代の、流行に敏感でアクティブに行動する女性」というメインターゲットに向けて、乗客の目線を従来よりも高くし、ラグジュアリー感を向上させています。

 ウィラーのバスといえば、大きく「W」をあしらった車体側面のロゴが印象的ですが、その車体デザインもリニューアル。「W」をつなげたようなピンクのリボンを側面にあしらい、「世界を変える『Wの波』を表現した」といいます。

 また車体後部に、楽しむ女性たちの写真を大きくプリント。「バスに乗っている人を楽しく」を、この新しいバスのデザインコンセプトとしているそうです。

 おもに夜行便において、3列シートの車両を多彩に展開するウィラー。平山幸司ウィラー・エクスプレス・ジャパン社長によれば、「Luxia」はそのなかでも「独立3列シートの新しいスタンダードにすべく開発したもの」とのこと。バスの新しい外装も、「当社のバスの基本デザインとして今後、踏襲していく予定」といいます。

いよいよ車内へ 新シートの実力は?

「Luxia」は、座る人が対面する座席の背面や、ひじ掛け、収納テーブルに木材を使用。車内の床もフローリングにしており、「家のリビングのフローリングやソファーをイメージ」(平山社長)しているといいます。

 独立3列、コンセント付き、全部で24の座席は、それぞれカーテンで仕切ってプライベート空間をつくることが可能。そこには、おもなターゲットとする女性の「充実したプライベートタイムをサポートする」という目的があります。ちなみに、ウィラーのバスに乗るのは「6、7割が女性のお客様」(平山社長)だそうです。

「試行錯誤をくり返し、シートのクッション性にこだわりました。フットレスト、座面、背もたれでそれぞれ最適な固さに調整しています」(平山社長)

 そのシートは、手動のリクライニングで136度まで倒せるだけでなく、同社オリジナルの「電動ゆりかごリクライニング」で座席そのものを傾けることで、最大146度まで倒れます。平山社長は「ハンモックで寝ている感じ」と話します。

「Luxia」は東京〜関西間の便から導入したのち、東京〜名古屋、新潟、仙台間など、同社の主力の夜行バス路線に投入。いずれ昼行便にも拡大していくとのことです。

まだまだある 車内の珍しいくふう

 新車両には、ほかにも珍しいところがあります。まず、荷棚が車内の左右だけでなく、中央にもあること。全席で荷棚が使えます。ウィラー社保有の三菱ふそうバス・トラックのバスでは初めて取り付けられたそうです。

 また、降車ボタンを囲む枠が、同社のコンセプトカラーであるピンクであること。これも前例がなく、メーカーにびっくりされたといいます。

「Luxia」は10月7日(金)関西発、8日(土)関東発の東京・神奈川〜大阪・京都便でデビュー。運賃は8600円から1万2400円で、現在、同社の独立3列シートの主力である「ニュープレミアム」と同額です。