9月22日(木)公開『ザ・ビートルズ〜EIGHT DAYS A WEEK』はザ・ビートルズがデビューから64年に世界制覇し、66年にコンサート活動をやめるまでの彼らの素顔に迫る映画だが、今回はそんなマニア向けな映画をうっかり興味本位で、もしくは付き添いで観てしまい、もう戻れない世界に片足突っ込んだあなたに贈る映画4本をビートルズオタクが紹介します。その前に4人の顔と名前、担当楽器は一致してますよね?



スチュに焦点を当てた、ビートルズが歴史を変える前夜の物語










バック・ビート



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「ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターからなるイギリスの4人組ロック・バンド―」どんな音楽の教科書にも国語辞典にもそう書いてある。だけど、デビュー直前までビートルズは5人で、その1人スチュアート・サトクリフに焦点を当てた伝記映画。ジョンの親友でもあったスチュは、なぜ成功の階段を登り始めたタイミングでビートルズを辞めたのか。 しばらくDVD化されていなかったけど、11年にやっとDVD化されました!!



【ザ・ビートルズに首ったけなPoint】



賢く利発的なポール、皮肉屋のジョージ、そして本作ではいつもイライラしていて爆発寸前の不安定な不良ジョンの個性も光る。何より3人の仕草が似てて一目で誰が誰だかわかる。 描かれているのは聖人でも神でもない普通の青年たち。この直後に世界を変える存在になるとは本人たちも思っていない。



作中で重要な役を担うクラウスは後にアルバム「リボルバー」のジャケットを手がけたり、ジョージのソロで一緒に組むなどビートルズとは長い付き合いになる存在。「リボルバー」のジョージの髪の中に自分の写真を混ぜ込んでるお茶目さがある。



マッシュルームカットにする瞬間や、トニー・シェリダンのバックコーラスで「My Bonnie」を歌うシーンなど、ビートルズの歴史的瞬間もいくつか描かれている。アトリエでジョンが佇むシーンは後述の「リヴィング・イン・マテリアル・ワールド」でアストリッドが実際に証言している。



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モノクロ写真じゃわからなかった、リバプールの2階建てバスは緑色!!










ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ



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ジョンが偉人や「イマジン」を歌った人、としてではなく、1人の人間、1人の青年として描かれている。こちらのジョンは『バックビート』と違ってジョンの繊細で脆い内面がたっぷり描かれている。本で読んだビートルズ結成までの逸話が盛り込まれています。時間軸としては本作⇒『バックビート』⇒『Eight Days A Week』です。



【ザ・ビートルズに首ったけなPoint】



50年代後半のイギリス・リバプールを知ることができる貴重な映画。 ジョンの母への想い、ポールとの共通点、それはその後のジョンに大きな影響をもたらすし、それが世界を変える音楽になっていくんだけど、そのジョンがいかに繊細で複雑な葛藤・過去を抱えていたのか、がよくわかる。



実際の写真や映像などが残っているシーン(例えば教会のシーンなど)は意識して似せているので嬉しい。 母ジュリアから「マギー・メイ」(もともとリバプールの民謡)を教わるシーンで泣きました。だってアルバム『LET IT BE』に収録されてるし、奇しくもビートルズ最後の4人がクレジットされた曲なんだもん…。



ジョンがポールと向き合ってコード教わるシーンは多分だけど、実際あんな感じだったと思う。多分ですけど。あ、実際はポールはジョンに殴られたことないらしいですよ。 この2作を踏まえてあらためて「Strawberry Fields Forever」を聴くと、楽曲の素晴らしさが引き立ちます。 “ビートルズ映画”としてだけでなく『モーターサイクル・ダイアリーズ』のような“歴史上の人物の若い頃を描いているけど、そうじゃなくてもおもしろい”映画として自信を持っておすすめできます。



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世界制覇したビートルズの絶頂期を渇目せよ!










ハード・デイズ・ナイト



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ビートルズ初主演映画。イギリスNo.1バンドとなったビートルズの忙しい日々をユーモアたっぷりに描きます。多忙ながらも4人の生き生きとした姿は必見。日本での盛り上がりっぷりは「ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!」(水野晴郎氏が命名)というテンション高い当時の邦題に表れています。そういう意味で僕は当時の邦題も好き。



【ザ・ビートルズに首ったけなPoint】



先に紹介した2本をは伝記映画なので役者が演じていますが、こちらは本人映像(おじいちゃんは違います)。 この映画が公開されたのは1964年。1月に「I Want Hold Your Hand(抱きしめたい)」が初の全米No.1になって世界制覇をした年。『バックビート』のラストから4年、『ノーウェアボーイ』のラストから6年の歳月が経っています。



見てください、自信にあふれたこの表情!当たり前ですけど本物のエネルギーは全然違いますね。人気絶頂の彼らを映画として残してくれたおかげで、HDリマスターで彼らの演奏シーンを見ることができます。この頃の彼らの素顔は『Eight Days A Week』でたっぷり描かれているので、説明不要かと。



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巨匠マーティン・スコセッシがジョージ・ハリスンをビートルズからインドまでたっぷり凝縮










ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド



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ここまで辿り着いたらもうマニアです。200分に及ぶ証言と秘蔵映像の数々。神秘主義とか物質世界へのどうのこうのあたりはちょっとついていけなかったけど、ビートルズ解散あたりまではとても面白い。それよりもビートルズストーリーに出てくるいろんな登場人物の「今の姿」が見れるのもとても嬉しい。パティ・ボイドとかクラウス・フォアマンとか。



【ザ・ビートルズに首ったけなPoint】



『バックビート』に出てきたクラウス・フォアマンとアストリッド・キルヒヘルの証言が交互に出てきてびっくり。 もちろんポール、リンゴ、ジョージ・マーティン(すでに故人)やオノ・ヨーコも出てくる。ジョージについての記録が中心のドキュメンタリーではあるけれど、彼の人生の多くはビートルズでもあったわけで、ビートルズに関する貴重な証言がたっぷり聞けます。 ヨーコやポールが「ジョージは2面性があった」て言うけれど、その辺をもっと知りたくなった。



今思えば、ジョージはビートルズ後期の名曲「Something」「Here Comes The Sun」の2曲をビートルズとして発表しないでソロで発表する、という選択肢もあったわけで、ビートルズとしてレコーディングしたのはジョンとポールに対する彼なりの最初で最後の反逆というかシンガーソングライターの意地だったのかな、と思いました。 彼らはシングルを出すたび、アルバムを発表するたびにその音楽で世界を驚かせた。彼らが変えた後の世界に生きる僕は、彼らが世界を変える瞬間に立ち会うことができなかった、それがとても残念だと思った。



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【オススメ人】

TSUTAYAスタッフ:五十嵐雅行



無数にある映画の中から何を観るのかはとても大事。せっかく観るなら「いい映画」を観たいですよね。“映画通”たちに勧められた映画を観て、面白かったものを紹介します。ロードムービーと007シリーズが大好き。






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