10月9日(現地時間)、映画『君の名は。』が韓国の釜山で開催されている第21回釜山国際映画祭のガラ・プレゼンテーション部門に正式出品され、メイン会場である「映画の殿堂(ドゥレラウム)」にある「ハヌルヨン劇場(Haneulyeon Theater)」にて公式上映が行われた。



釜山国際映画祭は、1996年に創設されたアジア最大の国際映画祭。映画の振興と芸術への理解を深めることを目的にしており、昨年は75ヶ国の302作品が上映され、日本からは黒沢清監督『岸辺の旅』や、行定勲監督の『ピンクとグレー』、河瀨直美監督をはじめとする4人の監督が製作した『Color of Asia – Masters』など20作品が招待されていた。



近年では、アジアの新人監督の発掘と新作プロモーションに特に力を入れており、『君の名は。』は今年話題の新進気鋭監督の新作を上映する、ガラ・プレゼンテーション部門に、アニメーション作品として初めて正式出品された。今年は、『君の名は。』『怒り』『ダゲレオタイプの女』『Bleed for This』(米作品)の4本が同部門作品になった。



 

(C)2016「君の名は。」製作委員会




9日の公式上映に合わせて、新海誠監督、2人の主人公の声を担当した神木隆之介と上白石萌音が現地入り。3人とも釜山国際映画祭へは初の参加となり、上映に先駆けて、釜山市内を散策。高校生の恋愛ストーリーを描いた本作にちなみ、若者のデートスポットとして人気の冬柏(トンペク)公園展望台を訪れた。



釜山の印象について新海監督は「アジア最大の国際映画祭、ずっと来てみたかったので、すごくワクワクしています。街全体で映画祭を盛り上げようとしている雰囲気をとても感じます」とコメント。神木は「初めて釜山映画祭に参加して、未知数ですけど嬉しいです!」と話し、上白石は「『君の名は。』は、都会と田舎をすごくリアルに描いているので、まさに“今の日本”というものがダイレクトに伝わる映画なんじゃないかなって思います。韓国の方にどう感じていただけるのかもすごく楽しみですね」と語った。



 

(C)2016「君の名は。」製作委員会




釜山市内を散策した3人は、東西大学校centum campusコンベンションホールで行われた記者会見に参加。100人を超える海外メディアの質疑応答に答えた。新海監督は、「2011年に日本を襲った地震は、私に大きな影響を与えました。その時に日本人が想った願いや祈りの結晶をこの作品に込めました」と自身の思いを明かした。



次回作については「今は白紙だが、多くの人を楽しませるエンターテインメント映画をもう一本つくりたいです。その能力が自分にあるのか、確かめたい」と回答。一方の神木は「入れ替わった時に、瀧を可愛いと思ってくれるよう演じました」とアフレコを振り返り、上白石は「三葉はとても普通の女の子。親近感を持ち、自分と重ね合わせて声を吹き込みました」と役に対する想いを語った。



その後、3人は野外舞台挨拶にも登場。映画祭開催中に台風18号が釜山を直撃し、恒例の海雲台ビーチの特設ステージは高波によってすべて破壊されてしまったものの、映画祭スタッフと釜山市民の手により、1日にして特設ステージが設置され、舞台挨拶は無事に行われた。現地でも注目が高まっている『君の名は。』の舞台挨拶ということで、会場には20代の男女を中心に熱狂的な新海監督ファンやアニメーション映画ファンなど、総勢600人以上が詰めかけ、3人は退場時に取り囲まれて握手を求められるなど、熱烈な歓迎を受けていた。


映画『君の名は。』

大ヒット上映中





神木隆之介 上白石萌音

成田凌 悠木碧 島崎信長 石川界人 谷花音

長澤まさみ 市原悦子



監督・脚本:新海誠

作画監督:安藤雅司

キャラクターデザイン:田中将賀

音楽:RADWIMPS