1997年大晦日。



この年のNHK紅白歌合戦で「X JAPAN」は、ラストステージとして名曲「Forever Love」を熱唱し、そして、解散した(2007年に再結成)。この紅白で白組の司会を務めたのが、SMAPの中居正広だった。中居は、「X JAPAN」のリーダー・YOSHIKIにこう語りかけ、ステージへと送り出した。



「これが本当のラストステージ。やっぱりちょっと、気分的にも寂しいような気持ちが強いんじゃないですか。きょうは精一杯に、Xのすべてを見せてください」



あれから19年、今年の大晦日は、SMAPが解散する日である。



ファンは1日でも…


デビュー25周年のアニバーサリーイヤーの今年、SMAPの解散情報が年初から入り乱れ、紆余曲折を経て、騒動はいったん収束に向かった。だが、それも束の間、8月になって今年いっぱいで解散することが発表されたのだった。



そこで気になるのは、解散日となる12月31日の紅白にSMAPは出場するのか、ということだ。



「ファンとしては、1日でも長く5人を見ていたいところです。つまり、年が改まる直前の紅白までメンバー全員で歌ってほしい、というのが本音でしょう。ところが、メンバー5人をめぐる確執や感情的なもつれなどの状況から、紅白出場が実現するのは非常に厳しいようです。そもそも、当のメンバーたちが、5人での活動はしたくないと思っているのですから」(芸能ジャーナリスト)



『スマスマ特番』が最後の活動? NHKは会長が直談判も辞さず



紅白出場が叶わないとすれば、SMAPとしての活動はいつが最後になるのだろうか。デビュー25周年にもかかわらず、今年はメモリアルコンサートや新曲発表の予定はない。



そうなると、12月26日放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が最後となる見通しだ。一部では、この日の同番組を特別番組にするとの案も出ている、といわれている。



その5日前の12月21日には、SMAP最後のベストアルバム『SMAP 25 YEARS』がリリースされる予定だ。これは、SMAPの約400曲の中から、ファン投票で選ばれた約50曲を収録する。また12月28日に、秘蔵映像を含めたDVDとブルーレイの作品も発売される。



ただ、ファンとしては過去の作品や映像ではなく、やはりライブが見たいという声も多い。その可能性もわずかではあるが、「ないことはない」との見方もある。



「確率的には低いのですが、紅白出場の道はまだ残されています。NHKの籾井勝人会長が9月8日に『あれだけのグループでございますので、当然のことながら、出てもらいたい』と発言し、正式にオファーを出すことを明言しています。さらに籾井会長は、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長に直談判も辞さない、とさえ言っています」



前出の芸能ジャーナリストはこう語り、次のように続ける。



「そして、最も効果が大きいと思われるのはファンの声、世論です。SMAPはファンとともに歩んできただけに、そのファンの声がメンバーの心に響き、気持ちを揺さぶり、世論が高まったとき、大どんでん返し、ウルトラCでの出場があるかもしれません」



「紅白」の顔・SMAPの去就



デビューの日に新聞広告を埋めたSMAPファンの底力

デビューの日に新聞の個人広告欄を埋めつくしたSMAPファンの底力(写真は東京新聞)




デビュー以来25年、SMAPが紅白に出場したのは23回。そのうち、トリを務めたのが6回。



紅白の顔といってもいいほどの存在である。NHKサイドとしては、解散の花道に「紅白のトリ」を用意する考えのようだ。さらに、どこか別の場所からの中継、あるいは、録画での出演など、NHKとしては、ありとあらゆる方策を検討し、是が非でも出場してほしいという意向なのである。



冒頭で触れた「X JAPAN」も、1997年4月には既に活動を中止していた。だが、ファンへの感謝の思いを込めて、その年の大晦日にメンバーが揃って東京ドームでライブを開催し、その終了後に紅白に駆けつけ、有終の美を飾ったのだった。



SMAP解散まであと3ヵ月、立つ鳥あとを濁さず――。今年の大晦日の紅白で、精一杯に、SMAPのすべて見せてもらいたい。



(文:高城龍二)