祖国や母国のことを他の国の人たちから絶賛されれば、まず誰でも、嫌な気はしないだろう。たとえば旅先で、日本が世界のどこに位置するのかすら知らないが、ニッポンと聞いただけで瞳を輝かせる人に出会ったとしたら? 新鮮な喜びを感じると同時に我が国のことを誇らしく思い、日本人として生まれたことに嬉しさを覚えるのではないだろうか。



トルコと日本、友好の絆



ここに、日本を手放しで愛すると断言する人たちがいる。トルコ国民だ。もちろん、国民のすべてがそうだ、というわけではない。しかし、日本と聞いただけで多くのトルコ人たちの表情がぱっと明るくなるのだから、明らかに日本に対して親しみを持ってくれているといえるだろう。トルコに親日家が多い理由は、双方の国の歴史的関わりにあるようだ。



昨年末、日本とトルコの深い関係を描いた「海南1890」が公開されたこともあり、エルトゥルル号事件や イラン・イラク戦争を通じて築かれた友好の歴史をご存じの方も多いだろう。実際にトルコでは、祖父母、父母から子へとこれら友好の歴史が語り継がれ、日本は親トルコ国、なるイメージを抱いている人もいるほどだ。



トルコで泊まるならホテルもいいけれど、おすすめはここ!



ならばそのトルコへ1度、行ってみようじゃないか!と思い立ったら、ぜひともカッパドキアを訪れてほしい。



「妖精の煙突」と呼ばれる奇石群があるギョレメ国立公園は、カッパドキアの一角にあり、1985年に世界遺産として登録された。

「妖精の煙突」と呼ばれる奇石群があるギョレメ国立公園は、カッパドキアの一角にあり、1985年に世界遺産として登録された。




ここはトルコ中央部・アナトリア高原にあり、ヨーロッパ諸国からの観光客はもちろん、日本人にも人気の観光地となっている。なんといっても目玉は世界遺産にも登録された奇石群だろう。



かつて現地の人たちが住居として使用していたといわれる岩窟。(画像提供:Tripje.nl)

かつて現地の人たちが住居として使用していたといわれる岩窟。(画像提供:Tripje.nl)




中でも、これら奇石の岩窟内をホテルに改造した「洞窟ホテル」はカッパドキアに来たら外せない宿泊スポットになること請け合いだ。



洞窟内といえど、5つ星のラグジュリー・スタイルからアット・ホーム的なペンションスタイルまで各グレード別に選べる上、ホスピタリティも最高と評判も高い。特に夕方から夜にかけてこれら部屋内がライトアップされると、岩肌がくっきりと浮かび上がり、なんともいえない自然のダイナミズムを感じさせてくれることは間違いない。



岩肌の美しさをそのまま生かしたインテリアもゴージャス。秋から冬にかけて、夜は冷え込むので暖房も完備されている。(画像提供:Tripje.nl)

岩肌の美しさをそのまま生かしたインテリアもゴージャス。秋から冬にかけて、夜は冷え込むので暖房も完備されている。(画像提供:Tripje.nl)




うがって考えれば、世界遺産の内部に宿泊できるとも言えそうだが、実は宿泊費が押しなべてリーズナブル(日本円にして5,000円から15000円くらいまで)なのも旅行者にとっては嬉しい限りだろう。ホテル内のレストランであればトルコならではの郷土料理を、あたたかいもてなしとともに楽しむことも可能だ。ちなみにこれらホテル内には、岩の地肌をそのままインテリアの一部として生かした一般の部屋のみならず、ごく普通の部屋も用意されているので好みで選ぶこともできる。



気球で日の出を



各洞窟ホテルでは、カッパドキアならではの多彩な観光ツアーが用意されており、利用する価値大だ。その中で最も人気があるのは、気球に乗って奇石群を空から見下ろすアクティビティである。夜明け前に気球に乗り込み、ふわりゆったりとつかの間の空の旅へ。壮大な自然を眼下に見下ろしながらカッパドキアの上空で日の出を迎えるのも、忘れがたい経験となるに違いない。



カッパドキア旅行で外せないのは、気球で奇石群をめぐるツアー。約1時間の特別な空の旅が楽しめる。(画像提供:Tripje.nl)

カッパドキア旅行で外せないのは、気球で奇石群をめぐるツアー。約1時間の特別な空の旅が楽しめる。(画像提供:Tripje.nl)




トルコには、日本人とトルコ人がもともと同じ民族だったと信じている人もいるようだ。ヨーロッパ大陸の中央に居住していたその民族の中で、西に移動したのがトルコ人になり、東に移動したのが日本人になった、というのである。真偽のほどはもちろん定かではないが、そんなロマンあふれる逸話を思い出しながらカッパドキアの旅を思う存分、楽しんでいただきたい。



(文:或武 海fromトルコ)



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■取材国・都市:トルコ カッパドキア

或武 海



英国の児童書出版社で制作に携わる傍ら、フリーライターとして日本の媒体に寄稿を開始。現在、南ポルトガルを拠点とし、ヨーロッパ諸国からの最新情報を発信中。