既視感と未知の体感を共存させたサウンド、未来と過去を繋ぐ“いま”を描き出す歌。前作『POP CLASSICO』以来、約3年ぶりの新作『宇宙図書館』で松任谷由実は、時空を超える可能性を秘めたポップミュージックの魅力を改めて示してみせた。



「残火」(映画『真田十勇士』主題歌)、「気づかず過ぎた初恋」(映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』日本語吹替版主題歌)などの話題曲を含む本作は、「印象派の絵画のように、瞬間を切り取ったアルバムにしたかった」というコンセプトによって制作されたという。これまでに経験した出会いと別れ、目にした風景、その中で生まれた様々な感情——現在とは過去の一瞬一瞬の蓄積の上に成り立っていると同時に、あるべき未来を指し示すヒントでもある。『宇宙図書館』に収められた楽曲は、大きな時間軸の中に存在する、かけがえのない“いま”の大切さを美しく映し出しているのだ。



穏やかさと壮大なスケール感を併せ持ったメロディとともに、歴史の中で生まれた愛と知性への感謝を歌った表題曲「宇宙図書館」、真夏の風景の中にあるメランコリアを抒情的に描いた「Sill age〜シアージュ」、80'sのテイストを感じさせるシンセサウンドを軸にしたAOR風の「AVALON」など魅力的な楽曲が揃った本作。そのもうひとつの特徴は、40年以上に及ぶキャリアにおける、各時代のエッセンスがバランスよく反映されていることだろう。自己模倣に陥ることなく、螺旋階段を上がるように進化を続けてきたユーミン。懐かしさと新しさが自然に溶け合う本作の音像は、年齢を問わず、すべてのリスナーの琴線に触れることになりそうだ。



11月からは、これまでで最長最多の42都市80本に及ぶ全国ツアーがスタート。時間と場所を超越した『宇宙図書館』によって、ユーミンの音楽表現はさらに豊かな普遍性を得ることになる。そう、音楽家としての彼女のピークは常に“この先”にあるのだと思う。



Va11月号は、10月17日より全国のTSUTAYA RECORDSで無料配布される。VA netでも公開。(文:森朋之)(TSUTAYA「VA」10月17日号掲載)



松任谷由実 リリース情報




宇宙図書館








宇宙図書館



2016年11月2日発売

2016年11月19日レンタル開始



豪華完全限定盤(CD+Blu-ray+2LP):UPCH-29229 12,000円(税抜)

初回限定盤(CD+DVD):UPCH-29230 3,800円(税抜)

通常盤(CD):UPCH-20431 3,200円(税抜)









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