今夏にレスター・シティからチェルシーに加入したフランス代表MFエンゴロ・カンテだが、チェルシーではレスター時代のひたむきさを忘れてしまったのかもしれない。イギリス『デイリー・メール』など複数のイギリスメディアが、アーセナル戦での同選手のプレーをユーモアを交えて批判している。

カンテといえば、卓越したスタミナとフィジカルを武器に、ピッチの至るところをカバーしてしまう圧倒的なワークレートを最大の特長としている。今夏、3000万ポンド(約39億円)で加入したチェルシーでもその働き者ぶりが評価されている。

だが、0-3の完敗に終わったアーセナル戦では、らしくない緩慢なプレーをみせ、大きな批判を浴びることになった。

『デイリー・メール』が糾弾しているのは、この試合の40分にアーセナルMFメスト・エジルが3点目を決めた場面でのカンテの対応。カンテは、この失点場面で相手陣内中央でパスを受けたエジルからボールを奪いに行くも、簡単に入れ替わられてしまう。その後、相手陣内を持ち上がったエジルは、右サイドに抜け出したFWアレクシス・サンチェスにパスを出し、同選手からのクロスをボックス左でボレーで合わせ、試合を決定付ける3点目を決めた。

2点ビハインドの状況でエジルに対して、ボールを奪いに行ったカンテの判断は妥当だったが、問題となったのは入れ替わられた後の対応だった。このゴールシーンを映したイギリス『BTスポーツ』の中継映像では、エジルとカンテの攻防を後方で確認していたマイケル・オリバー主審が、最終的にチェルシーゴール前でエジルがゴールを決めた場面では、カンテより前方の位置にいたことが確認された。

ヨーロッパのトップレフェリーであるオリバー主審は、もちろん一般人に比べて優れたアスリート能力を有しているが、プレミアトップクラスの身体能力を誇るカンテが普通に走って抜かれることは、間違いなくない。そのため、『デイリー・メール』らのイギリスメディアは、「オリバー主審はカンテよりも速い」と皮肉交じりの見出しで、カンテがミスを挽回するため、必死に戻らなければいけない場面で力を抜いていたと指摘している。

なお、同失点場面ではセルビア代表DFブラニスラフ・イバノビッチも同様に緩慢な戻りを見せており、開幕から失点を重ねているチェルシーの脆弱な守備の一端が垣間見えるシーンとなってしまった。