イングランドサッカー協会(FA)は27日、イングランド代表を率いるサム・アラダイス監督(61)と、双方合意の下で契約を解消したことを発表した。なお、後任人事が決定するまでは、以前にU-21イングランド代表監督を務めていたガレス・サウスゲイト氏(46)が、暫定指揮官を務めることになる。

これまでボルトンやウェストハム、サンダーランドなどの監督を歴任してきたアラダイス監督は、今年7月22日にロイ・ホジソン前監督の後任としてイングランド代表監督に就任。今月4日に行われた2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)欧州予選のスロバキア代表戦では、自身の公式戦の初陣を勝利で飾っていた。

だが、アラダイス監督は、26日にイギリス『デイリー・テレグラフ』が報じた記事の中で、同紙の囮取材に対して、FAで禁止されている第三者による選手の移籍の口利きを行っていたことが判明。アラダイス監督は、極東のビジネスマンに扮した記者に対して、金銭による口利きが現代でも横行していることを認めたうえで「何の問題もない。どこでもやっている」と話し、40万ポンド(約5230万円)の契約で架空の代理人会社とチームの間を取り持つ約束をしたという。

そして、この不正行為を重く見たFA側は、アラダイス監督から事情聴取を行い、事実を確認。話し合いの中で契約を解消する決断に至った。

FAは、アラダイス監督との契約解消に伴い、以下のような声明を発表している。

「本日、報じられたようにアラダイスは、イングランド代表監督として不適切な行いをしました。彼は重要な過ちを犯したことを認め、謝罪をしました。しかし、FAは今回の問題を重く受け止め、アラダイスとの契約を双方合意の下で解消することを決断しました」

「この決断は決して簡単に下したものではありません。FAのプライオリティーは、ゲームの利益を守ると共に、フットボールにおける公平性を保つことにあります」

就任から67日での退任となるアラダイス監督は、イングランド代表監督史上最短の任期となった。

なお、暫定監督を務めるサウスゲイト氏は、今後予定されるマルタ代表戦、スロベニア代表戦、スコットランド代表戦、スペイン代表戦の4試合を指揮する予定だ。