決勝進出の1枠を懸けて、ガンバ大阪と横浜F・マリノスによる2016Jリーグ YBCルヴァンカップ準決勝が行われる。第1戦は5日の19時から市立吹田サッカースタジアムで、第2戦は9日の14時から日産スタジアムでキックオフを迎える。栄冠を目指した180分間の熾烈な戦いが繰り広げられること間違いなしの好カードだ。

◆示したい“西の雄”としてのプライド
2年ぶりの頂きを目指す3大会連続ファイナリストのG大阪は、準々決勝で昨シーズンのJリーグ王者であり、近年タイトルを争ってきたサンフレッチェ広島と対戦。2戦合計スコア7-4と圧倒してベスト4入りを果たした。しかし、直近のリーグ戦では、宿敵・浦和レッズに4失点で敗北。チャンピオンシップ出場が極めて難しくなった。

さらに、浦和戦での惨敗劇がG大阪の選手たちの精神面に大きなダメージを与えたことは間違いない。とはいえ、2013年に長谷川健太監督が指揮官就任後、毎シーズンにわたってタイトルを獲得してきたG大阪としては、ここで立ち止まるわけにはいかない。この失意を払拭するためにも、この準決勝を勝ち抜き、“西の雄”としてのプライドを示したい。

◆試されるモンバエルツ体制2年目を迎えたチームの成熟度
2001年以来の優勝を目指す横浜FMは、準決勝で大宮アルディージャと激突。2戦合計スコア2-2ながらも、敵地での第一戦で奪った1つのアウェイゴールが勝敗を分ける形で、2013年以来の準決勝進出を果たした。9月に行われた公式戦の戦績は5勝1敗。その1敗は、9月25日のリーグ戦で最後の最後に勝ち越しを許した川崎フロンターレ戦のみであり、概ね安定した戦いを続けている。

しかし、リーグ戦に関しては、2ndステージ優勝の可能性こそまだ残されているものの、残り試合数や首位との勝ち点差から鑑みても現実的に厳しい状況。それだけに、2013年に天皇杯優勝を成し遂げて以降、タイトルから遠ざかっているチームとしても、このルヴァンカップに懸ける思いは強いはずだ。この準決勝で2大会連続のファイナリストであるG大阪を退け、モンバエルツ体制2年目を迎えたチームの成熟度を示したい。

◆横浜FMに苦手意識なし?
両者の全公式戦における通算対戦成績は、21勝9分け14敗で横浜FMがリード。また、直近の公式戦10試合で見ても、4勝4分け2敗で横浜FMが相性の良さを見せつけている。両者が対峙した直近の試合となった今シーズンの1stステージでは、MF中村俊輔の直接FK弾と、MFマルティノスの勝ち越し弾により、横浜FMが敵地で逆転勝ち。データだけを見れば、横浜FMに全く苦手意識はないと言える。ちなみに、G大阪は2009年以来日産スタジアムでは勝利がない。

◆G大阪が戦力面でやや有利か
同試合を含む準決勝の2試合は10月の代表マッチウィーク期間中の開催。そのため、両チームは日本代表メンバーに選出されたGK東口順昭(G大阪)、MF齋藤学(横浜FM)という各々の主力を欠いて、この準決勝を臨む。しかし、負傷者情報を加えるとすれば、やはり中村の欠場が決定的となっている横浜FMの方がやや不利か。今シーズン飛躍しているMF遠藤渓太もU-19日本代表に選出されており、攻撃のカードが足りない状況だ。対するG大阪は、東口とMF堂安律らU-19日本代表に選出された3選手を除けば、ほぼベストメンバーで挑める。

◆注目選手
【横浜F・マリノス】
(C)J.LEAGUE PHOTOS
FW富樫敬真(23)
明治安田生命J1リーグ:15試合 / 4得点
2016JリーグYBCルヴァンカップ:1試合 / 1得点

リオ・デジャイネイロ オリンピックのU-23日本代表候補まで上り詰めた勢いのある点取り屋。ルーキーイヤーとなる今シーズンは、FWカイケの加入により、既存メンバーのFW伊藤翔を含めた激しいポジション争いに身を置いている。それでも、ここまでリーグ戦15試合出場で4ゴールを記録。ボックス内での駆け引きを武器にチームの新たなスコアラーとして、モンバエルツ監督からの信頼も厚い。この若武者の決定力に注目だ。

【ガンバ大阪】
(C)J.LEAGUE PHOTOS
FW呉屋大翔(22)
明治安田生命J1リーグ:11試合 / 0得点
2016JリーグYBCルヴァンカップ:2試合 / 1得点

長谷川監督のハートを着実に掴みつつある今シーズン加入の若きストライカー。シーズン序盤戦こそJ3所属のG大阪U-23を主戦場にしていたものの、この終盤戦に入って、徐々にトップチームでのプレー機会を増やしている。FWパトリック、FW長沢駿らにはないオフ・ザ・ボールの動き出しと、泥臭くゴールに向かう積極性はチーム随一。若手の登竜門と評されるこの大会で結果を残すことで、さらに自身の評価を高めたいところだ。