2016/09/28 06:57 ウェザーニュース

今日28日は「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」。
「蟄虫(ちっちゅう)」とは、虫に限らずカエルやトカゲなどの小動物も指します。

この時期は、春から夏にかけて活動していた昆虫や動物たちが土に潜り、冬支度を始めます。
そこで今回は、会員のみなさんから届いたリポートとともに、冬眠についてご紹介します。

なぜ冬眠が必要?

生物は、変温動物と恒温動物の2種類に分けることができます。
変温動物とは、外気の温度が下がると、体温も一緒に下がってしまう動物(爬虫類・両生類・魚類)。
恒温動物は、外気の温度が下がっても左右されず、決まった体温を保ち続けられる動物です(哺乳類・鳥類)。

冬眠するのは主に変温動物。外気温が下がる冬は活動がしにくいため、土の中で冬を越します。
しかし、恒温動物でも餌が不足する冬は体温を維持することが困難になるため、冬眠するものもいます。

それぞれの冬眠

変温動物編

カエルやカメは通常、肺呼吸と皮膚呼吸の両方で生活をしています。肺呼吸は多くの酸素を取り入れることができますが、それだけエネルギーを消費します。

一方、皮膚呼吸は、取り入れられる酸素量こそ少ないですが、消費エネルギーも小さく済みます。そのため、冬眠時は皮膚呼吸のみにします。

呼吸量や心拍数を低下させ、体内に蓄積された脂肪などを消費して冬をやり過ごすのです。

恒温動物編

小型のコウモリ、ヤマネ、シマリスなどは、食料の乏しい冬に備え、巣の中に食料を蓄えたり、体重の30〜40%にあたる脂肪を体に蓄積します。

体温は外気温よりやや高い温度(コウモリ・シマリスは5℃、ヤマネは0℃)に保ち、変温動物と同じく、冬眠中は代謝レベルや呼吸数・心拍数を減らして静かに春を待ちます。

土の中が選ばれる理由

厳しい冬の間、土の中で過ごす生物が多いですが、地中はそんなに暖かいのでしょうか?

外気温は1日の中で10℃以上も上がったり下がったりします。しかし、その変化は土の中に直に伝わるわけではなく、地面からゆっくりと時間をかけて伝わっていきます。そのため、土の中の温度は変わりにくく、深さ10cmのところでは、変わったとしても1日の間に3℃程度。地下30cm地点では1℃程度となります。

土の中が特別暖かいというよりは、ほぼ一定の温度に保たれており、冬眠中の体に負担がかからないということが選ばれる理由のようです。

おさらい七十二候

1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、それぞれをさらに6つに分けた24の期間を「二十四節気」といいます。

そしてこれをさらに初候、次候、末候の5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候です。

次回は秋分の末候「水始凅(みずはじめてかるる)」についてご紹介します。