2016/09/29 17:44 ウェザーニュース

今日8日は寒露の初候「鴻雁来(こうがんきたる)」。
日本で冬を過ごす雁が、ツバメと入れ違いに北から渡ってくる時期です。
そこで今回は、冬鳥の雁についてご紹介します。

雁はどんな鳥?

雁は、カモより大きく、白鳥よりも小さいカモ目カモ科の水鳥の総称です。

9月末頃から日本に渡ってきますが、日本に飛来する雁の8割近くが越冬することから、宮城県では県鳥に指定されています。
宮城県北部にある蕪栗沼や伊豆沼の他に、北海道の宮島沼、新潟県の福島潟も雁の飛来地として有名なようです。

昔は、雁の狩猟が行われていたようですが、現在では保護対象となっており、繁殖地の減少などが懸念されています。

長旅を経て日本へ

雁は繁殖地であるロシアからはるばる日本にやってきます。
雁の繁殖地は北極圏に近いため、夏が短く、8月下旬になれば雪が降り出します。
夜を過ごす湖沼が雪や氷に覆われてしまうと、生活ができなくなってしまうので、拠点を南に移していきます。

渡り経路としては、
繁殖地(ペクルニイ湖)→カムチャッカ半島→北海道→秋田県→宮城県
飛行する距離は実に4000km!
なんとも果てしない距離ですが、この長い距離を渡るために雁たちはある工夫をしているんです。

合理的な飛び方

雁の仲間はV字に編隊を組み、長距離を移動します。
もちろんこれはパフォーマンスではなく、しっかりとした理由があります。

鳥が空を飛ぶ時、羽をパタパタと上下させますが、この時、上昇気流が生まれます。斜め後ろを飛ぶ鳥がこの上昇気流にうまくのると、体を持ち上げる力が発生するため、少ないエネルギーで飛ぶことができます。

ちなみに、先頭はかなり体力を使うため、ずっと同じ雁が担当するのではなく、時折交代します。
そうして、1匹で飛ぶよりも遥かに長い距離の飛行を可能にしているのです。

おさらい七十二候

1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、それぞれをさらに6つに分けた24の期間を「二十四節気」といいます。

そしてこれをさらに初候、次候、末候の5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候です。

次回は寒露の次候「菊花開(きくのはなひらく)」についてご紹介します。