2016/10/14 18:53 ウェザーニュース

2013年10月16日、台風26号接近に伴ってできた前線が停滞したことで、伊豆大島では未明に、記録的な大雨となり、島の玄関口である元町では土石流により住宅が流されるなどの甚大な被害が出ました。

過去の災害を振り返り、減災につなげる「減災カレンダー」ではこの災害を取り上げます。

この災害を振り返る

2013年当時、関東地方に接近・上陸する台風としては10年に一度の強い勢力として警戒が呼びかけられた台風26号。

16日の早朝に伊豆諸島を通過した際は、東京都大島町(伊豆大島)で1日に2ヶ月分の記録的な雨となりました。

この大雨により、大島町(伊豆大島)西部において、三原山の外輪山中腹が幅約950mにわたって崩落し、土石流が発生しました。

土石流は西に向かって沢に沿うように河口部まで流れ、被害は長さ約1,200m、範囲は約114万m2に及びます。この土石流は、元町神達地区や元町三丁目といった集落を飲み込み、多くの犠牲者が出ました。(一部Wikipediaより)

火山島だからこその土石流

伊豆大島は1986年の三原山の噴火で知られるように火山島です。

これまでの火山活動で溶岩や火山灰、スコリアと呼ばれる黒い軽石が積み重なって出来ていて、水を通しやすい地層と、通しにくい地層があり、一般にその境目は崩れやすいと言われています。

当時、空中から撮影された写真を見る限り、土石流が発生した場所は、伊豆大島のカルデラの外側の斜面で、傾斜も急な場所でした。

土石流の直撃を受けた麓では、黒色の細かい火山灰のような堆積物や、多数の流木が目立ちました。

また、土石流の源頭部では、三原山へアクセスできる御神火茶屋展望台に続く登山道のアスファルトが残されていることから、地表面に非常に近い未固結の火山噴出物が多量の雨により飽和し「表層崩壊」して土石流が発生。

また、沢山の流木で一時的に「土砂ダム」を作り、それらが決壊したことにより、土石流が市街地へ一気に押し寄せたと考えられます。

【教訓】火山周辺では長年の二次災害(土石流)に要注意

伊豆大島と同じような現象は、2012年7月の九州北部豪雨の際、熊本県阿蘇山でも見られました。

当時、阿蘇山のカルデラの内側の斜面でも土砂崩れが発生。

阿蘇山の崩壊した場所は、約9万年前のカルデラを形成した未固結の火山噴出物の斜面が崩れて被害が出ました。

火山が噴火している間だけが危険ではなく、噴火後、何十年、何百年、何万年たっても、このように二次的な災害になるケースもよくあることです。

大雨が予想された時、火山周辺では切り立った斜面などには近づかない等の注意が必要です。