重量・強度・耐食性など性能面ではメリットだらけ

そもそも、クルマ好き、機械モノ好きの人々は、チタン、カーボン、アルミ、削り出し、といった言葉に弱い。チタンというだけで、価値があるような気がするのだから、チタンマフラーの「象徴価値」はそれだけで十分ある。

もちろんそれだけでなく、機能的にも優れていて、第一にとにかく軽い。同サイズのスチールマフラーや、ステンレスマフラーと比べると、半分以下の重量に収まる。騒音規制の厳しい昨今、サイレンサー容量は大型化する傾向があるので、純正マフラーと比較するとマフラーだけで10Kg以上軽くなることも珍しくない。

しかも、マフラーは通常、リアバンパーの内側=オーバーハングの部分に収まっているので、この部分の軽量化は、車体のZ軸まわりの慣性モーメントを小さくでき、ハンドリング面にも好影響を与える。

また、ルックス面では、チタンならではの青い焼き色=「ヒートグラデーション」をつけることで、ドレスアップとしても魅力がある。

サウンド面では、サイレンサーの構造の影響はもちろんあるが、強度のあるチタンという素材の特性から、甲高く乾いた音色になるという特徴もある。

とにかく、軽量、高強度、高耐食がチタンの最大のメリットで、とくに錆には圧倒的に強く、経年変化が皆無とされる。溶接、加工、熱処理などの材料履歴による劣化もほとんどない。

アフターパーツのチタンマフラーなら、純正マフラーよりも排気効率も優れたレイアウト・構造になっているはずなので、エンジンのパワーアップというメリットもある。

欠点があるとすれば、コストだけ。だいたい、フルチタンのマフラーの価格は、ステンレスマフラーの2倍以上する……。

なかには、主要素材がステンレスで、部分的にチタンにしているハーフチタンや、テールパイプだけをチタンにした、安価なドレスアップ用のものもある。

パワーアップ、排気効率だけなら、ステンレスでも同等の性能を得られるし、ノーマルに不満がなければ、純正マフラーのままでもOKなので、マフラー交換も目的に合わせてチョイスするのが一番だ。

(文:藤田竜太)