タイヤ点検調査では約50%が空気圧不足だった

9月23日の毎日新聞の記事によると、「車のタイヤがパンクし、日本自動車連盟(JAF)に救援を求めた件数が昨年度は全国で36万1942件と、過去最多となった」とのこと。

全国でJAFのパンクによる救援出動件数は、10年前の2005年度より約17%も増加していて、近年、パンク救援が目立って増加していることがよくわかる。

JAFでは、セルフ式ガソリンスタンドが増えたことで、ガソリンスタンドのスタッフ等に、タイヤの空気圧などを点検してもらう機会が減ってからではないか、とその原因を分析している。

タイヤというのは、適正な空気圧が入っていてはじめて100%機能するもの。どんな高性能タイヤでも、空気が不足していては、その性能は発揮できないし、非常に危険だ。

タイヤの空気圧は1カ月でおよそ5%減っていくと言われていて、道路運送車両法でも、タイヤの空気圧は、ドライバーが日常的に点検する義務があるとされている。少なくとも、月に一度は、走行の多寡にかかわらず、空気圧の点検ぐらいはやるべきであろう。

しかし、「日本自動車タイヤ協会」が、秋の交通安全県民運動に合わせて、先週、九州道(下り)基山PAで行った、無料のタイヤ点検では、検査したクルマの半数が空気圧不足で、くぎが刺さったままのクルマも10%見つかった!

また、きちんと月に1度空気圧チェックをしている人は、たったの14%というJAFのデータもある。

タイヤの空気圧の点検なんて、たいして手間もかからず無料で行えるのに、どうしてこんなに無頓着な人が多いのか?

学生時代、サッカーやバレーボール、バスケットボールなど、ボールを使う競技の部活に入っていた人なら、空気が減るとボールの弾みが悪くなることは、経験上よく知っているはず。

また、自転車を普段の足として使っていた人も、空気圧が下がると、転がり抵抗が増えて、ペダルが重くなることを身体で覚えているはずなのに、どうしてクルマのタイヤには無関心でいられるのか不思議でならない。

 

漕ぐのが重くなる自転車でさえタイヤの空気圧不足が目に付く

しかし最近、近所の駅の駐輪場を利用している通勤、通学の皆さんを見ていると、タイヤ空気が抜けていて、タイヤが半分つぶれていたり、チェーンが赤く錆びていたりする自転車を、かなりの割合で見かける! ぜったいペダルが重たくなっているのに、何でメンテしないんだろう?

昭和の元気のいい男の子なら、自転車の空気入れ、パンク修理、チェーンへの注油、外れたチェーンの直し方なんて一般教養、日常茶飯事、できなきゃ男子の恥、ぐらいのものだったのに……。

はきり体感できる自転車のタイヤの空気圧の不足に無頓着な人が、クルマの空気圧に気を配ることなんてないだろう。そう考えると、この問題は意外に根が深いかも。

普段乗りの自転車(ママチャリ)がものすごく安価になって、半ば使い捨てになり、タイヤ自体が高性能・高品質化したり、機械いじりやプラモデル作りに興味がない子供が激減したなどすべてがその元凶なのだろうが、空気圧の不足は、重大事故の大きな原因。

その重要性を、改めて周知徹底するとともに、タイヤ空気圧モニタリングシステムなどを、標準化していくことも、検討しなければならない時代が来ているのかもしれない……。

(文:藤田竜太)