まったく使っていなくても寿命がやってくる

どんな高性能なクルマでも、地面と触れているのは4本のタイヤのみ。サイズにもよるけど、面積はタイヤ1本あたりハガキ1枚程度といわれている。それだけにタイヤのメンテは重要だ。

タイヤはもちろん劣化や摩耗するのだが、タイヤ交換時期としてわかりやすいのは、溝がなくなった状態。溝の中にあるスリップサインが表面に出るのが目印で、残量が法定での限界である1.6mmとなったことを表わしている。

では、溝が残っていれば問題なく使えるのかというと、そうではない。ゴム製品だけに、まさに生もの。極端なことをいえば、まったく使っていなくても、時とともに寿命がやってくる。

その原因はいくつかあるが、紫外線による表面の劣化やゴム内部から油分が抜けてしまうことにある。前者は暗所に入れてあればいいけど、後者は保管状態がよくても、多かれ少なかれ起ってしまう。家庭で使われているゴム製品でも同様なので、実感できるだろう。

気になる賞味期限は製造されてから3年ぐらい。限界ギリギリでも5年だろう。限界を超えると、油分は抜けて、カサカサになってくるし、表面には細かいヒビも発生してくる。

もちろんこのような状態で使うのは危険きわまりないので、新品と交換だ。ちなみにサイドには製造された年と週が明記されているので、自分の履いているタイヤがいつ作られたのか、把握しておくといいだろう。

また劣化を進めるとされているのが、タイヤを洗ったり、クリーナーをかけることとされている。以前いわれていた劣化防止剤が流れてしまって、劣化が進むというのは最近は問題なくなってきているが、そもそもゴム製品を頻繁に洗うこと自体、ダメージとなりうる。

一般的なゴム製品のことを考えれば明らかだろう。でもタイヤは大丈夫なのではと思うかもしれないが、タイヤメーカー自身が注意換気していることでもある。

(文:近藤暁史)