MTモードも楽しめる本格的な仕様

「第43回 国際福祉機器展 H.C.R.2016」(東京ビッグサイト/10月12日〜14日/主催:全国社会福祉協議会、保健福祉広報協会)では、自動車メーカー各社がブースを出展し福祉車両を出品している。

マツダも助手席回転シート車のデミオ、スロープ式車いす移動車のフレアワゴンをはじめとした4台の福祉車両を展示している。

注目は、市販予定の手動運転装置付車のロードスターおよびアクセラだ。前回までは、あくまで参考出品という扱いだったが、今回は両車ともに2016年度内には市販したいという。

車両は、特装メーカーのミクニ ライフ&オートとの共同開発ということで、主要装備は、コントロールグリップ、ステアリングシフトノブ、そしてステアリングシフトダウンスイッチとなる。手前に引いてアクセル、押すとブレーキ操作となるコントロールグリップはセンターコンソール横に配置。グリップの下にはウインカーレバー、ハザードスイッチ、ホーンボタンが設置され、グリップの固定(アクセル側・ブレーキ側ともに可能)もできるようになっている。

このコントロールグリップの上部には、マツダのソウルレッドプレミアムメタリックをイメージした敗色がなされているだけでなく、なんとパーキング・ブレーキレバーも10mmほど左にオフセットし、コントロールグリップとの干渉を避けるように設計されている。これが単なる後付けの運転補助装置とは異なることがよくわかる。
また、ロードスターのAT車に標準装備されているパドルシフトに加えて、ステアリング右側のスポークにシフトダウンボタンを追加。つまり右手のみでマニュアルシフト操作が可能となっている。

ほかにもオプションとして、乗降用補助シートも設定されている。足に障がいがある人が運転を楽しめる仕様でありながら、ペダルも使用可能となっており、健常者・障がい者ともに楽しめるように配慮されている。

同じくオプションで設定している車いすカバーは助手席に車いすを収納するためのカバー。タイヤを外して収納するタイプの22インチまでのサイズに対応する。

単なる移動の足ではなく、ハンドルを握って楽しさを体感できる、そんな福祉車両の販売は、あと半年内に実現する。価格は未定だ。

(文・写真:青山義明)