現在の聞こえにくさが改善されるか

フルハイブリッドや電気自動車、燃料電池車といった電気モーターだけで走行することのできるクルマには、しばらく前から車両接近通報装置が備わっている。

これの仕組みは、聴覚によって接近車両を判断している視覚障がい者団体からの要望で、実験などを行った上で、国産車に採用されたという経緯がある。その段階ではオフスイッチも備わり、また音量や周波数についても道路交通法で定められてはいなかったが、このたび電動車両への車両接近通報装置が義務化されることが決定した。

この義務化について、一部では日本だけのルールと思われている節もあるが、この規制は国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラムで決まった世界基準である。そのルールメイクにおいて日本が大きな役割を果たしたのは、前述したような国内での先行採用ともいえるバックボーンがあるからにほかならない。

ただし、現時点での接近騒音については「接近をしても気付かない」、「小さすぎて聞こえない」といった声もある。そこで世界的なルールメイクにおいては、音量増はもちろん、周波数についても規定されることになった。とくに周波数については、高齢者になるほど高周波が聞こえなくなる傾向にあることも考慮した数値となっているという。

なお、新しい接近通報装置の義務化の実施スケジュールは、新型車が平成30年(2018年)3月8日から、継続生産車は平成32年(2020年)10月8日からとなっている。

(文:山本晋也)

【詳しくはこちら】

国土交通省:「ハイブリッド自動車等の車両接近通報装置」及び「前照灯の自動点灯機能」を義務付けます。道路運送車両の保安基準等の一部改正について

http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000220.html