1 810

オランダのデザイナーにしてイノヴェーターのダーン・ローズガールデ(日本語版記事)がこのほど、「Airbnbデザイン・イノヴェイション・メダル」を授与された。

British Land社とAirbnbがスポンサーを務めるデザイン・イノヴェーション・メダルは、「革新性、独創性、創造性を通じてわたしたちの生活に多大なる変化をもたらしている」デザイナーの功績を称えるものだ。

ローズガールデはインタラクティヴデザインで知られるデザイナーで、自身のデザインの原動力は、ホタルやクラゲなどの「自然からの贈り物」にあると述べている。

ローズガールデは2007年にオランダ・ロッテルダムにスタジオ・ローズガールデを設立。デザイナー、エンジニア、技術者によるチームを率いて「未来の景色」をつくり出している。それらは、スマートで持続可能な未来都市のプロトタイプである。

賞を獲得したローズガールデのプロジェクトには、水の力と上昇する海面を表す「Waterlicht」、日中に充電して夜になると光る持続可能な自動照明道路「スマートハイウェイ」(日本語版記事)、スモッグを浄化するタワー(世界最大の屋外空気清浄器)「スモッグフリー・プロジェクト」(日本語版記事)などがある(このプロジェクトは2016年9月、壮大な中国ツアーを開始する予定だ)。最近では、見る角度によって風景が変わる世界最大のレンチキュラープリントの「雲の3D壁画」(日本語版記事)も話題を集めた。

01 1/12 ダーン・ローズガールデ作品集
Smart Highway:スタジオの代表作である「スマート道路」。日中の太陽光で充電し、夜になると発光する蛍光塗料によって、エネルギーを使わずに光を発する。

02 2/12 Smog Free Project:イオンを利用したテクノロジーによって大気汚染物質を吸収する、巨大バキューム。オランダや中国で使われている。

03 3/12 Dune:オランダ・ロッテルダムに流れるマース川沿いにつくられた、人が近づくと反応して光と音を発する「インタラクティブ・ランドスケープ」。

04 4/12 Crystal:人が触ることに反応し、LEDライトで光を発するクリスタル。ダーンはいつまでも遊んでいられるこの作品を「火星からやってきたレゴ」とたとえる。

05 5/12 Marbles:「Crystal」を大きくしたような作品。LEDとセンサーによって、人の動きに合わせて光を発する。

07 6/12 Boo:スタジオの作品にはライトを使ったものが多い。「光は人とのインタラクションをつくり出すいい方法なんだ」とダーンは言う。

08 7/12 Lotus:フランス・リールのサント・マリー・マドレーヌ大聖堂の中につくられた作品。人の動きに反応して、アルミニウムでできた花びらが開いたり閉じたりする。

09 8/12 Liquid Space:3本のアームが、人の動きに合わせて音と光を発したり変形したりする作品。2008年のYCAM(山口情報芸術センター)にも出展された。

10 9/12 Sustainable Dance Floor:人が踊ることで生まれる振動をエネルギーに変換するフロア。

11 10/12 Intimacy:心拍数によって服の透明さが変化する「テクノロジーと親密さ」の関係を表現した作品。「テクノロジーは第2の皮膚である」という自身の考えを体現している。

12 11/12 Flow:数百の換気装置が人の動きに合わせて動き、人工的な風をつくり出す「スマートウォール」。

14 12/12 Rainbow Station:125年の歴史をもつアムステルダム中央駅と、現代のテクノロジー技術を組み合わせて生まれた作品。本来は星を見るために使われる液晶技術によって虹を描いた。


「ロンドン・デザイン・フェスティヴァル」でのスピーチで、ローズガールデはこう語った。

「わたしにとってのデザインは、日常生活を向上させることであって、新たなランプや椅子をつくり出すことではありません。本日このメダルをいただけたこと、そしてここロンドンで、イノヴェイションの重要性を称賛できることを光栄に思います」

今回の受賞者はさまざまなデザイン分野から選出されている。先日死去したザハ・ハディド、有名なプロダクト・デザイナーのマーク・ニューソン、ロンドン出身のデザイナーのトーマス・ヘザウィック、英国のグラフィック・デザイナーであるピーター・サヴィルなどが名を連ねている。