img_1427 1/14 3年ぶり3回目となる東京でのインターネットヤミ市。今回はアーツ千代田3331で行なわれている「文化庁メディア芸術祭20周年企画展─変える力」連携イヴェントとして開催された。

img_1439 2/14 会場はアーツ千代田3331内の体育館。壇上にはインターネットヤミ市のロゴが大きく掲げられ、景気のいいムードが漂う。

img_1432 3/14 会場にはところ狭しと机が並べられ、のぼりが壁を取り囲む。出店者数は100を超え、来場者も多く大盛況。

img_1442 4/14 インターネット的なグラフィックがプリントされたクッションやクロス。「インターネットっぽい」ものは何でも売られている。

img_1457 5/14 インターネットか現実空間かを問わずさまざまな場所で見かける「いらすとや」のフリー素材をレーザーカッターで表面に彫ったバナナ。もちろん食べられる。

img_1453 6/14 ステッカーが無料で手に入るブース。パソコンに貼ったり、交換したり、コミュニケーションツールとしてステッカーは機能している。

img_1431 7/14 ヴァージョンアップなどの理由で使えなくなってしまったIllustratorのプラグインやFLASHの表現をブラウザ上で蘇生させるプロジェクト。プログラムとして販売されている。

img_1434 8/14 「自撮り」データが詰まったCD-Rは売り切れ。その結果、購入者が自分でCD-Rにデータを焼かなければいけなくなってしまった。

img_1449 9/14 ブタの貯金箱に100円を入れてゲームで遊ぶことだってできる。この一角だけゲームセンターのような空間に。

img_1455 10/14 コーヒー豆に非可聴音域のサイン波を聞かせて「音響焙煎」した、サードウェーヴならぬサインウェーヴコーヒー。トートバッグ付き。

img_1463 11/14 100円を払うとセーラー服に身を包んだ女性が告白をしてくれる。しかも告白のシチュエーションは何でもありだそうだ。

img_1464 12/14 水に関連した商品が掲載されたカタログが広げられたブースでは、お金を払うと「会員」になることができる。ロゴがプリントされたTシャツも購入可能。

img_1465 13/14 「ロードサイド」のドライヴシミュレーションができるブース。ロードサイドでよく見かける中古車屋やガソリンスタンドのような装飾で机が覆われる。

img_1444 14/14 会場の片隅では「インターネットヤミ教室」としてインターネットやアート、情報に関する講義も行われた。立ち見が出るほどの盛況ぶり。


「インターネットっぽいもの」を自由に売り買いできるフリーマーケット、「インターネットヤミ市」が10月16日(日)にアーツ千代田3331にて開催された。

アートユニット・エキソニモのふたりが中心となって立ち上げた「インターネット上の秘密結社」IDPW(アイパス)が運営するこのイヴェントは、ベルリンやニューヨーク、台中など世界各地で開かれており、東京での開催は3年ぶり3回目となる。

「インターネット」の「ヤミ市」といわれるとダークウェブのようなものを想像するかもしれないが、これは現実空間で開催される、違法なものは扱わない明るい市場だ。違法なものこそ売られていないが、「悪さを競うのではなく、アイデアの面白さを競う」とされているように普通の市場ではお目にかかれないような商品が並んでいる。

市井の女性たちが交わす何気ないツイートをまとめたZINEやフリー素材のイラストが刻印されたバナナなど形あるものだけでも多種多様だが、遺影を撮影してくれるサーヴィスや制服姿の女性が告白をしてくれるサーヴィスなど体験型のブースも充実。「知恵」の販売や出店者の自宅の明かりをつけたり消したりできるブースもあり、あらゆるモノやコトが売買される景色が広がっている。

一見、ただの何でもありなイヴェントに思えるかもしれないが、そもそもインターネットとはこのヤミ市と同じくらい「自由」な場ではなかったか。エキソニモの千房けん輔がアップルの審査でアプリをリジェクトされたことからヤミ市の構想が生まれたように、インターネットはいつの間にか制限がかけられぼくらの自由を奪いつつある。

自由な場に足を踏み入れることではじめて、ぼくらは自身の思考や身体がどれほど制限されていたかに気づく。インターネットヤミ市はぼくらをさまざまな制限から解放してくれる、束の間の空白地帯であり、それによってぼくらは本来手にしていたはずの自由を思い出すことができるのだ。