あのヨン様ことペ・ヨンジュン、TBSで放映された「IRIS-アイリス-」の主人公イ・ビョンホン、歌手でもあるピ(rain)、時代劇のソン・イルグクなどの共通点は何でしょうか? 

 もちろん韓国人でイケメンですが、一番強調したいのは彼らの肉体美です。メロドラマで時には弱さ、時にはやさしさ、のように悲哀を演じる彼らにはあの筋肉隆々はいらないはずです。日本のタレントならばあれぐらいの肉体はほとんどアクションスター専用ではないでしょうか。木村拓哉や福山雅治など名だたるトップタレントでも筋肉隆々ではありません。多少体を鍛えていてもグラビアを出すほどではないはずです。

 では、韓国のタレントはなぜあそこまで体を鍛え上げるのでしょうか。

●舞台は世界
 その一番の理由はマーケットの関係です。日本の人口はおよそ一億三千万人ですが、韓国は約五千万人に過ぎないばかりか、芸能マーケットそのものが小さいのです。テレビ局だけを見ても、日本はたとえば東京は地上波七チャンネルですが、韓国は四チャンネルです。あるいはまた、日本の芸能産業が大企業だとすれば韓国のそれは中小企業クラスです。

 その狭いマーケットで生き残るためにはどのような役柄でも演じられなければ生き残れません。メロドラマ、アクションなど何でもこなせなければなりません。そればかりか日本やハリウッドも視野に入れ、英語やその国の言葉もマスターして、お呼びがかかるのを待ちます。

 この現象は彼らだけでなく、日本で活躍したK-POPの少女時代、BoA、KARA、東方神起、BIGBANG等、厳しい訓錬を経て人気を得た人たちもそうです。狭い韓国のマーケットではなく、常により広い世界で通用する技量を磨いていかなければ生き残れません。

 韓国のドラマを見てお気づきだと思いますが、同じタレントがあちこちのドラマに掛け持ちで出演しています。こちらのドラマで王様の役で出たかと思うと、他のドラマでは武将で登場するので、イメージがゴチャゴチャになります。これも、一つのドラマでは十分な収入が得られないからなのです。



文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている? 』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)