中村勝(2009年ドラフト1位)、上沢直之(2011年ドラフト6位)、浦野博司(2013年ドラフト2位)。日本ハムファンの方ならば、この3人の名前を見ただけで期待感ともどかしさが去来することだろう。入団年はそれぞれ違うが、いずれも2014年に頭角を現した投手たちだ。

 さらなる飛躍が期待された2015年は、3人とも前年の成績を上回ることができず、今季に入っても主にファームでの登板が続いている。

 彼らはこのまま終わってしまうのだろうか? それぞれの現状を確認してみたい。

◎中村勝(通算成績:57試合/14勝16敗)

 ご存知「埼玉のダルビッシュ」。ルーキーイヤーから1軍登板を続け、キャリアハイは2014年の8勝。今シーズンは2軍で20試合、6勝5敗、防御率3.40。1軍では2回先発して1敗、防御率6.00。

 ファームでの試合を実際に見てみると、決め球である「全力で腕を振ったカーブ」の制球がイマイチで、2軍の下位打線に「ボール先行」という苦しい内容。ただストレートのキレ自体は悪くないので、変化球の精度を高めれば、再び輝きを取り戻せるだろう。


◎上沢直之(通算成績:36試合/13勝14敗)

 3年目の2014年に1軍初登板を果たし、8勝を挙げた。しかし、2015年は5勝とパッとしない成績で、今季は3月に右ヒジ関節の手術を行ったため、リハビリ中心のシーズンだった。

 「リハビリと練習をしっかりと積み重ねて、必ず1軍のマウンドに戻ろうと思います」との言葉通り、患部は順調に回復。9月7日には今季3度目のファーム登板を果たした。これからの復活に期待だ。


◎浦野博司(通算成績:32試合/10勝7敗)

 ルーキーイヤーの2014年に7勝した即戦力右腕。期待された2015年は3勝止まり。今季は1軍登板がなく、ファームで3試合、1勝1敗、防御率1.69。

 ひところは「日本ハム先発陣の救世主」とまでいわれた浦野。このままファームでくすぶっているわけにはいかない。


 現在、ソフトバンクと激しい首位攻防をくり広げている日本ハム。先発陣やブルペンの戦力を考えると、必ずしも彼らの力が緊急に必要とはいえないかもしれない。

 しかし、それでも彼らはチームに必要なピースだ。投手陣は充実しているように見えるが、実は約3割がルーキーと外国人。来季以降、常勝軍団を形成するためにも一度辛酸をなめた彼らの復活を切に願いたい。


文=サトウタカシ (さとう・たかし)